地域医療部通信 – 組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)「ヘプタバックス-Ⅱ水性懸濁注シリンジ0.25mL」の供給再開時期について

 現在,組換え沈降B型肝炎ワクチン(B肝ワクチン)につきましては,MSD社が一時的に供給を停止しており,同ワクチンを国内供給するもう1社であるKMバイオロジクス社(KMバイオ社)により,0.5mLバイアル製剤(ビームゲン注0.5mL)のみが供給されているところです。
 今般,令和2年(2020年)7月末にMSD社の0.25mLシリンジ製剤(ヘプタバックス-Ⅱ水性懸濁注シリンジ0.25mL)の供給が再開される見込みとなった旨,厚生労働省より通知がなされましたのでご連絡申し上げます。
 厚生労働省は同通知において,令和2年(2020年)の供給実績・見込みを示すとともに,KMバイオ社のビームゲン注0.5mLを効率的に活用し,需要に大きな変動がない場合にはB肝ワクチンが不足する懸念はないとし,安定供給対策について,卸売販売業者および医療機関に対し,引続き下記の対応への協力を求めております。
 つきましては,会員各位におかれましても,本件についてご了知いただきますようよろしくお願い申し上げます。

 

 <卸売販売業者>

  •  自社と取引実績がない医療機関や新規開設医療機関から発注があった場合には,取引実績がないことを理由に不利になることのないよう引き続き配慮すること

 <医療機関>

  • 必要量に見合う量のワクチンを購入すること
  • 0.25mLを注射する場合には,0.25mL製剤の確保ができる時には,0.25mL製剤の使用を検討いただくが,ビームゲン注0.5mLで0.25mLを注射する場合には,一度針をさしたものは24時間以内に使用する等の注意事項を遵守した上で,可能な限り2回使用するよう努めること。

    ※ MSD社のヘプタバックス-Ⅱ(0.5mLバイアル製剤)は,一度針をさしたものの残液は速やかに処分すること。
  • 3回接種を同一製剤で行うことが望ましいが,1歳未満児を対象として,KMバイオ社とMSD社製のワクチンを組み合わせて接種した場合の互換性は確認されていることを踏まえて,ワクチンを選択すること

2020年5月1日号TOP