2020年11月1日号
今般,オプジーボ点滴静注(ニボルマブ)について,がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌に対する用法および用量の一部が変更承認され,「イピリムマブ(遺伝子組み換え)」との併用投与が可能となったこと等にともない,「最適使用推進ガイドライン」が改訂され,本製剤にかかる留意事項が改正されましたのでお知らせします。
また,テセントリク点滴静注(テゾリズマブ)について,添付文書の使用上の注意が改められたこと等にともない,「最適使用推進ガイドライン」が改訂され,本製剤にかかる留意事項が改正されましたので,併せてお知らせします。
記
1 オプジーボ点滴静注20mg,同100mg及び同240mg
抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤留意事項通知の記の1の(9)に4)を加える。
(9)がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌
4)本製剤を他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合,次に掲げる併用投与を行った旨(「併用投与ア」と記載)
ア イピリムマブ(遺伝子組換え)との併用投与
2 テセントリク点滴静注1200mg
抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤留意事項通知に次のように加える。
(5)切除不能な肝細胞癌
本製剤を切除不能な肝細胞癌の治療に用いる場合は,次の事項をレセプトの摘要欄に記載すること。
① 次に掲げる施設のうち,該当するもの(「施設要件ア」から「施設要件オ」までのうち該当するものを記載)
ア 厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等(都道府県がん診療連携拠点病院,地域がん診療連携拠点病院,地域がん診療病院など)
イ 特定機能病院
ウ 都道府県知事が指定するがん診療連携病院(がん診療連携指定病院,がん診療連携協力病院,がん診療連携推進病院など)
エ 外来化学療法室を設置し,外来化学療法加算1又は外来化学療法加算2の施設基準に係る届出を行っている施設
オ 抗悪性腫瘍剤処方管理加算の施設基準に係る届出を行っている施設
② 次に掲げる医師の要件のうち,本製剤に関する治療の責任者として配置されている者が該当するもの(「医師要件ア」又は「医師要件イ」と記載)
ア 医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に5年以上のがん治療の臨床研修を行っていること。うち,2年以上は,がん薬物療法を主とした臨床腫瘍学の研修を行っていること。
イ 医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に4年以上の臨床経験を有していること。うち,3年以上は,肝細胞癌のがん薬物療法を含む肝臓病学の臨床研修を行っていること。
③ 本製剤投与時におけるChild-Pugh分類