2021年1月15日号
今般,令和3年1月8日付厚労省通知により「医療従事者等への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種を行う体制の構築について」が示され,医療関係団体においても医療従事者等への接種体制の構築が求められております。この体制の中では第18回新型コロナウイルス感染症対策分科会による接種順位の考え方(案)を受けて医療従事者等には早期に予防接種を行うこととされております。
つきましては会員各位の医療機関におきまして予防接種を希望する人数についてお知らせください(回答期限 令和3年1月20日)。ただしこれはあくまで現時点の予備調査であり,実際の接種に際して人数を拘束するものではありません。
以下「新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保について自治体説明会①」よりの抜粋
重症化リスクの大きさ等を踏まえ,まずは医療従事者等への接種,次に高齢者,その次に高齢者以外で基礎疾患を有する者,高齢者施設等の従事者への接種をできるようにする。その後,それ以外の者に対し,ワクチンの供給量等を踏まえ順次接種をできるようにする。
⑴ 医療従事者等に早期に接種する理由として,以下の点が重要であることを踏まえ,具体的な範囲を定める。
・業務の特性として,新型コロナウイルス感染症患者や多くの疑い患者と頻繁に接する業務を行うことから,新型コロナウイルスへの曝露の機会が極めて多いこと
・従事する者の発症及び重症化リスクの軽減は,医療提供体制の確保のために必要であること
※なお,ワクチンの基本的な性能として発症予防・重症化予防が想定され,感染予防の効果を期待するものではないことから,患者への感染予防を目的として医療従事者等に接種するものではないことに留意(医療従事者等は,個人のリスク軽減に加え,医療提供体制の確保の観点から接種が望まれるものの,最終的には接種は個人の判断であり,業務従事への条件とはならない)
⑵ 医療従事者等の範囲は以下とする。
○病院,診療所において,新型コロナウイルス感染症患者(疑い患者を含む。以下同じ。)に頻繁に接する機会のある医師その他の職員
※診療科,職種は限定しない。
※委託業者についても,業務の特性として,新型コロナウイルス感染症患者と頻繁に接する場合には,医療機関の判断により対象とできる。
※疑い患者には,新型コロナウイルス感染症患者であることを積極的に疑う場合だけでなく,発熱・呼吸器症状などを有し新型コロナウイルス感染症患者かどうか分からない患者を含む。~以下略~
また,今後行政より①基本型接種施設もしくは②連携型接種施設への協力依頼もあろうかと思いますが,こちらに協力される医療機関については自院で予防接種を行うことから,今回の調査へのご回答には及びません。
①基本型接種施設(ディープフリーザーを設置する接種施設)
・1,000人超の医療従事者等に対して接種を実施することが予定され,かつ,基本型接種施設となることを希望する医療機関等は,都道府県にその意向を申し出て,都道府県が配置施設の調整を行う(この調整の結果により,基本型接種施設が確定する。)。なお,予防接種の実施に係る集合契約に加入している必要がある。
・都道府県が行う基本型接種施設と連携型接種施設のマッチング等のため,自施設の医療従事者等に係る接種予定数について都道府県に報告を行う。
・基本型接種施設は,自施設の接種予定者数のほか,連携型接種施設から申告を受けたワクチン数や地域の医療従事者等の接種受け入れ予定数を確認し,V-SYS を通じてワクチンを必要数オーダーし,連携型接種施設分等も含めてワクチンを受け取る。
・受け取ったワクチンは,ディープフリーザーで保管する。
・ディープフリーザーに保管したワクチンは,自施設での接種に用いるとともに,基本型接種施設又は連携型接種施設のいずれかが連携型接種施設に移送する。移送方法については,追ってお示しする「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する医療機関向け手引き」(仮称)を参照する。
・連携型接種施設に移送したワクチンについて移送先,移送先ごとの移送ワクチン数を記録する台帳を整備する。
②連携型接種施設(基本型接種施設からワクチンを移送して接種する接種施設)
・当該医療機関等の医療従事者等の数が原則として概ね100人以上であり,かつ,連携型接種施設となることを希望する医療機関等は,都道府県にその意向を申し出る。なお,予防接種の実施に係る集合契約に加入している必要がある。
・都道府県が行う基本型接種施設と連携型接種施設のマッチング等のため,自施設の医療従事者等に係る接種予定者数について都道府県に報告を行う。
・自施設の接種予定者数に加え,地域の医療従事者等の接種受け入れ予定数も考慮して接種に必要となるワクチン数を基本型接種施設に申告し,ワクチンを移送して接種する(連携型接種施設は自らV-SYSによりワクチンのオーダーを行わないが,基本型接種施設からワクチンを移送する前提として,必要な情報をV-SYSに入力する。)。
・連携型接種施設は,基本型接種施設から移送したワクチンを冷蔵で保管し,決められた期間内にできるだけすべてのワクチンを使用する。