府医主催「日本医師会第17回指導医のための教育ワークショップ」を開催 ~病院における臨床研修体制の充実と質的向上を目指して~

 府医では,1月23日(土)~24日(日)の2日間にわたって「日本医師会第17回指導医のための教育ワークショップ」をWeb開催し,臨床研修指定病院における指導医および研修協力施設で指導にあたっている医師18名の参加を得て,e-ラーニングを含む計16時間におよぶ講義やグループワークを実施した。

 新型コロナウイルスの影響により全国的に指導医講習会の中止が相次ぐ中,府医では全プログラムをオンラインで実施。教育目標の設定,教育方法の立案および評価法のカリキュラムプランニングを中心に,3組に分かれてのグループワークや3人1組で研修医・指導医・観察者役に分かれて行ったロールプレイなど,リモートであっても例年どおりの実践に即した内容に取組んだ。
 初日は,リモート参加も相まって,参加者はどこかぎこちなく,意思疎通の難しさを感じる場面もあったが,セッションを重ねるごとに発言量が増え,意欲的にグループワーク後の発表,討論が交わされるなど,真剣に取組んでいる様子がうかがえた。

 厚労省が定める16時間のプログラムをすべてオンラインで行うことから,集中力や持続力が懸念されていたものの,アンケートでは「講義と討議のバランスが丁度よく理解しやすかった」,「できていること,できていないことが認識でき,改善点を意識できた」,「オンラインでも思っていた以上にできた」との評価が示された。オンサイトならではの膝をつき合わせての交流による情報交換や情報共有は叶わなかったが,今回得た講習会(グループワーク)のノウハウを今後の事業にも活用していきたい。

 府医としては,今後も指導医の育成事業に勤しみ,多くの先生方が交流できる場を提供できるよう引続き企画・運営していく予定である。

 最後に,ご多忙の中,本ワークショップのチーフタスクフォースをお引き受けいただいた小西靖彦先生をはじめ,山脇正永先生,山本憲先生,木村武司先生,植野司先生,丹羽文俊先生,深田良一先生,角水正道先生に対し,厚く御礼申し上げます。

【ディレクター】
 松井 道宣  京都府医師会会長
 加藤 則人  京都府医師会理事
 上田 朋宏  京都府医師会理事

【チーフタスクフォース】
 小西 靖彦  京都大学医学研究科 医学教育・国際化推進センター 教授

【タスクフォース】
 山脇 正永  東京医科歯科大学 臨床医学教育開発分野 教授
 山本  憲  京都大学医学研究科 医学教育・国際化推進センター
 木村 武司  京都大学医学部附属病院 総合臨床教育・研修センター
 植野  司  京都大学医学部附属病院 総合臨床教育・研修センター
 丹羽 文俊  京都府立医科大学附属病院 総合医療・医学教育学教室 講師
 深田 良一  京都府立医科大学臨床准教授 市立福知山市民病院小児外科 医長
 角水 正道  角水医院 院長

(敬称略)

2021年3月15日号TOP