保険だより – 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の見直しについて助成対象が拡大

 平成30年12月から実施されている「肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業」について,本年4月から制度の見直しが行われることになりましたのでお知らせします。
 具体的には,分子標的薬を用いた化学療法等による通院医療が事業の対象に追加されるとともに,対象月数の要件が短縮されていますのでご留意ください。

▷見直しの概要
1.通院医療の追加
 これまで入院医療費のみが対象でしたが,「分子標的薬を用いた化学療法」または「肝動注化学療法」による通院治療を本事業の対象に追加。
2.対象月数の要件の短縮
 対象月数要件を「入院4カ月目」から「入院又は通院で3カ月目から」に短縮。

▷助成の方法
・入院医療に係るもの:これまでどおり原則として現物給付とする。
・通院医療に係るもの:医療機関は,患者から一部負担金(3割等の金額)を徴収し,患者が持参する医療記録票に窓口徴収額を記載する。後日患者が医療記録票に基づき京都府に申請することで助成される(償還払い)。
▷指定医療機関
・通院医療の対象化にともない,肝がん外来医療を適切に行う医療機関を指定する。指定医療機関の区分は「入院及び外来」と「外来のみ」の2区分となります。
・通院医療のみを行う医療機関は,4月1日以降にあらたに指定医療機関の申請をしてください。
申請方法は下記の京都府のホームページをご参照ください。
・3月31日時点で既に指定を受けている医療機関は,肝がん外来医療を適切に行うことができるものとみなされますので,あらためての申請は不要です。

※制度の詳細や指定医療機関の申請方法等は,京都府のホームページ(http://www.pref.kyoto.jp/kentai/kangankankouhen.html)をご確認ください。

問い合わせ先:京都府健康福祉部健康対策課がん対策係 TEL:075-414-4766

<参考>
肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の概要
対象者:B型・C型肝炎ウイルスに起因する肝がん・重度肝硬変の患者
    臨床調査個人票及び研究事業への同意書を提出した者
    世帯年収約370万円未満の者(高額療養費適用区分により判断)
公費負担の対象となった月の月額自己負担限度額:1万円
参加者証の有効期間:申請書の受理された月の初日から1年間(更新あり)

2021年5月1日号TOP