舞鶴医師会との懇談会 2.27 Web開催

「新型コロナウイルスワクチン接種に係る地区医等の対応」について議論

 舞鶴医師会と府医執行部との懇談会が2月27日(土),Webで開催され,舞鶴医師会から7名,府医から6名が出席。「新型コロナウイルスワクチン接種に係る地区医等の対応」をテーマに活発な議論が行われた。

〈注:この記事の内容は2月27日現在のものであり,現在の状況とは異なる部分がございます。なお,ワクチン接種に関する詳細は京都医報付録,地域医療部通信「新型コロナウイルス感染症関連情報」の第21版(3月1日号),第23報(4月1日号)をご参照ください〉

新型コロナウイルスワクチン接種に係る地区医等の対応

 ワクチン接種体制の考え方について,「新型コロナワクチンの接種の実施に向けて」(令和3年2月20日厚生労働省健康局健康課予防接種室)の資料を基に説明。

~医療従事者等への接種の進め方~

 厚労省は,ディープフリーザーを設置してワクチンの分配を行う基本型接種施設とワクチンの分配を受ける連携型接種施設を接種医療機関とし,接種方法の詳細は都道府県と地域の医療関係団体等とで調整するよう求めている。
 一般の診療所,薬局等においては,所属する医療関係団体等の取りまとめにより,接種施設で接種を受けることとされ,①接種予定者数を団体に提出,②接種予定者リスト(氏名・住民票登録の住所)を団体に提出,③クーポン券付き予診票の配布,接種日時・場所の案内,④指定会場で接種を受けるというスキームである。京都府では,現在②まで終了しており,③については,ワクチンの供給が段階的であることから,配布を止めている状況である。

~接種の委託医療機関となるには~

 接種を行うすべての医療機関は集合契約への参加が必要。なお,集団接種の会場に出務して接種するだけであれば,集合契約は不要である。
 実施医療機関は都道府県医を通じて集合契約を行うことにより,全国統一様式の接種券の利用が可能となる。

~接種を行う医療機関での準備物~

 医療機関での準備物として,冷蔵庫,予診等で使用する物品(マスク,手袋,舌圧子,体温計),接種に用いる物品(希釈に用いる注射針およびシリンジ,消毒用アルコール綿,トレイ,医療用廃棄物容器,針捨て容器,手指消毒剤),救急用品,事務用品が必要。京都府との協議において,救急用品(0.1% エピネフリン 1ccシリンジ2本)を集合契約した医療機関に配布予定である。
 また,ワクチンの他に国またはワクチンメーカーより,ワクチンに付属する書類(添付文書等),希釈用生理食塩水,接種用の注射針,シリンジ,ドライアイスが提供される。

~接種後に行うこと~

 ①V-SYSへの報告,②接種費用の請求,③副反応疑いの報告が必要となる。
 ①について,集合契約を行った医療機関にはV-SYSのID・PASSが発行され,原則として,接種した日には毎日入力を行う。
 ②について,住所管内の医療機関で接種した場合,医療機関は市町村に直接請求する。住所管外の医療機関で接種した場合,医療機関は国保連合会に請求する。
 ③について,接種後,4時間以内にアナフィラキシーなどの症状が確認された場合,副反応疑いの報告を行う。また,府医救急委員会にてアナフィラキシー対応マニュアルを作成中であり,完成次第会員に送付予定である。

保険医療懇談会

 支払基金と国保連合会双方における審査の平準化をはかるために開催している「基金・国保審査委員会連絡会」の状況について解説するとともに,個別指導における主な指摘事項についての資料を提供した。
 また,療養費同意書交付(マッサージ,はり・きゅう)に関する留意点を解説し,慎重な判断と適切な同意書発行に理解と協力を求めた。

2021年5月15日号TOP