2022年6月1日号
設問1 骨粗鬆症性椎体骨折の治療で適切なのはどれか?
① 骨粗鬆症治療薬を投与する
② 神経症状を生じることは稀である
③ 手術が必須である
④ 不安定性が痛みに関与している場合は固定術は行うべきである
⑤ 術後偽関節は稀である
解答1 ④
設問2 腰痛診療の際のred flagはどれか?
① 安静時の腰痛
② 発熱をともなう腰痛
③ 最近の体重減少
④ 発症年齢が30-40歳
⑤ 変形をともなう腰痛
解答2 ④
設問3 頚椎後縦靭帯骨化症で正しいのはどれか?
① 男性に多い
② 3椎体以上の脊髄圧迫では前方手術が推奨される
③ 固定術は行うべきである
④ 60%以上の脊柱管内骨化占拠率があれば後方手術を適応する
⑤ 治療法の選択には頚椎のアライメントが重要である
解答3 ⑤
設問1 しきい線量は,集団の何%に影響を与える値か?正解を1つ選べ。
① 1%
② 10%
③ 20%
④ 30%
⑤ 50%
解答1 ① 1%
解説1 しきい線量
・ある生体反応を起こす放射線量の最小量
・被ばくした集団の1%に影響が現れる線量を,放射線防護上の「しきい値」と定義
・しきい値のある影響では,線量に応じて影響の重篤度が増す。
設問2 照射野の外側に手指がある場合の被ばく量と比較して,照射野の内側に手指がある場合の被ばくはどの程度になるか。正解を1つ選べ。
① 1/2
② 同じ
③ 2倍
④ 10倍
⑤ 100倍以上
解答2 ⑤ 100倍以上
解説2 ・照射野内では直接線に被ばくするが,その外は散乱線による被ばくのみ。
・手指が患者の身体上にある場合は,被写体が大きくなったと装置が認識して自動的に照射量を増やしてしまいます。
設問3 患者に検査で用いる放射線量の法令上の限度値について,正解を1つ選べ。
① 限度値はない
② 年間100mSv以下
③ 年間50mSv位下
④ 年間20mSv位下
⑤ 年間10mSv位下
解答3 ① 限度値はない
解説3 限度を設けることで,医学的に必要な検査や治療を実施できず,患者の利益を損なう恐れがあるため。
適切な放射線診療は医師の責任の下に実施する。
設問1 FD,GERDに対する漢方治療の効果判定時期と漢方治療に期待できる点を答えよ。
解答1 4~8週前後を指標にしている。西洋薬にはない作用点の多さが漢方薬の利点。西洋薬に併用あるいは西洋薬から切り替えることで症状改善などが期待できる。
設問2 注意しておくべき漢方薬の副作用を答えよ。
解答2 漢方薬の副作用は,構成生薬により決定されるため確認しておくことが重要。
六君子湯 :重大な副作用として偽アルドステロン症,ミオパチー,肝機能障害や黄疸が報告。グリチルリチンを主成分とする甘草が含まれているため,長期連用になると偽アルドステロン症や低カリウム血症を生じる可能性があり注意が必要→定期的な血中カリウム濃度や血圧測定が必要
半夏瀉心湯:間質性肺炎,偽アルドステロン症,ミオパチー,肝機能障害や黄疸が報告。特に注意が必要な生薬は黄芩と甘草。黄芩自体がアレルギーを惹起する生薬と考えられているため薬疹,薬剤性肝障害,稀ではあるが間質性肺炎の発症に注意。甘草については上記参照。
設問1 関節リウマチ患者で高齢化にともない,増加する合併症をすべて選べ。
① 腎機能障害
② 間質性肺炎
③ 悪性腫瘍
④ 帯状疱疹
解答1 すべて
設問2 JAK阻害薬の副作用として頻度が高いものを選べ。
① 間質性肺炎
② コロナウイルス感染症
③ 帯状疱疹
④ 腎機能障害
解答2 ③
解説2 JAK阻害薬は他剤より帯状疱疹の割合が高い
このため,帯状疱疹ワクチン接種も考慮される
設問1 アルコールを含まないポビドンヨードの消毒効果について誤っている項目を1つ選べ。
① ポビドンヨードの細菌に対する効果が出るまでに60秒以上かかる
② ポビドンヨードが乾燥しないと消毒効果がないというのは間違い「乾燥するくらい待つ」という意味
③ ハイポアルコールは注射前に使用してヨードの色を消してもよい
④ ポビドンヨードの消毒のスペクトラムはクロルヘキシジン(アルコールを含まない)より大きい
解答1 ③
設問2 関節穿刺をして穿刺液が濁っている場合に想定される原因はどれか?
① 関節炎の炎症が高度の場合
② 痛風
③ 偽痛風
④ 関節リウマチ
⑤ 感染
⑥ 上記すべてを想定する
解答2 ⑥
設問1 腸管内で短鎖脂肪酸を増やすための最も有効な方法を答えよ。
解答1 食物繊維・難消化性オリゴ糖などの摂取
設問2 短鎖脂肪酸を増やす腸内細菌はなにか?
解答2 ビフィズス菌,酢酸菌,プロピオン酸菌,酪酸菌など