地区だより 相楽医師会

副会長 岸田 秀樹

 相楽医師会は京都府の最南部に位置し、木津川市、精華町、和束町、笠置町、南山城村の1市3町1村から成り立っております。なお、木津川市は平成19年に京都府相楽郡木津町、山城町、加茂町の3町が合併して誕生しました。木津川市には奈良時代の天平12年に恭仁京が置かれ4年間だけ日本の首都になった歴史があります。また、けいはんな地区として多くの研究所や日本に2か所しかない国立国会図書館、和束町のお茶、筍など有名スポットも多数あります。木津川にはサイクリングロードがあり、猛者は嵐山まで日帰りで行くようです。そのためか知りませんが、2016年から国際自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」京都ステージは精華町と京田辺市を舞台に開催されており、多くのファンが駆け付けております。
 相楽医師会の生い立ちは明治15年の相楽郡医事研究会にまでさかのぼり、昭和22年に相楽郡医師会として新生し、平成25年に一般社団法人相楽医師会となりました。当地域の問題として、高齢化率の地域差があります。木津川市・精華町の高齢化率が府内でも低い一方で、和束町・南山城村においては40%を、笠置町では50%を超えており、府内でもトップに近い状態です。さらに笠置町・南山城村では1人の医師しかおらず、今後の課題となっております。
 相楽医師会では歴代の会長の意向もあり、できるだけ会員同士が顔を合わせる機会を作ることを目的に、京都府医師会や京都府保険医協会との懇談のときはホテルで会食も行っておりました。多い時には50名近い参加者もあり、府医や保険医協会の先生方が毎回驚いておられました。日帰り旅行では先生方のお子様も連れてと、家族ぐるみのお付き合いができる場となっておりました。また、歯科医師会・薬剤師会とも連携をとり、三師会として理事メンバーを中心に懇談会をする機会も設けておりました。もちろん、本来の医師会の業務もあり、各理事を中心に多忙な時を過ごしておりました。
 それらがすべて無くなって、早2年が過ぎました。昨年はワクチン業務に忙殺されました。医療従事者のワクチン接種には歯科医師会、薬剤師会とも協力して接種することが可能となったのも、日ごろから連絡を取り合える関係にあったことと自負しております。また、当地域では集団接種を中心に接種を進めました。予防接種などされない診療科の先生でも予診をしていただき、多くの先生方に参加いただきました。これも今までの関係性の賜物と考えております。
 今後も、新型コロナウイルスを中心に医療環境が短いスパンで変化していくと思われます。相楽医師会も他地域の医師会の先生方と協力してこの逆境に立ち向かう次第であります。改めてご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人 相楽医師会
〒619-0233
相楽郡精華町乾谷金堀3-2
JA京都やましろ山田壮事業所2階
TEL:0774-73-8222 FAX:0774-73-3919
H P:http://www.souraku.kyoto.med.or.jp
e-mail:souraku-ishikai@etude.ocn.ne.jp
会 長:山口 泰司
会員数:147人(2022.1月現在)

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