2022年3月15日号
令和4年2月19日(土)に第1回医療安全講演会をオンラインで開催した。これまで府医では,医療文化の醸成と医療安全に対する会員の意識向上を目的として平成18年から医療安全講演会を開催してきた。今回は,前年度に引続き「新型コロナウイルスと医療安全」をテーマに開催したところ,府内医療関係者計127名がウェブにて視聴した。
冒頭,挨拶で松井府医会長は,今回の開催時期が新型コロナウイルス流行から2年余りが経過したタイミングとなることから,本講演会を<医療安全の観点からの総括>と位置づけ,これまで経験した様々な困難を改めて共有し,今後第6波以降の対応を考察していく場としたいとの考えを述べた。そして現在,感染拡大が続くオミクロン株にも触れ,医療逼迫の回避と経済活動の維持の両立が困難な状況になっていることから,急激な感染増加に柔軟に対応できる医療体制整備が急務であるとの考えを示した。
長谷川学氏
勝山久美子氏
講演では,まず講演1を行政(京都府),続く講演2を府医の立場からの発表とし,それぞれの講演に2名の演者が登壇した。講演1では,一人目に健康福祉部長の長谷川学氏から京都府域の感染状況に関する分析が発表された。感染拡大初期から現在の第6波に至るまで,それぞれの波で感染状況にも変化が見られ,京都府でも各波に応じて診療・検査・医療提供体制の整備が進められてきたが,ウイルスは常に変異を続けており,今後の波に備え引続き検討を重ね,関係業務の強化・点検を推進していく考えを示した。その後,同じく健康福祉部で統括保健師長を務める勝山久美子氏からコロナ禍により拡大した保健師業務や宿泊療養対応などの状況について説明が行われた。つづく講演2では,まず北川府医副会長から府医が新型コロナウイルス感染症対応で行った主な取組みについて発表の後,感染症対策担当の禹府医理事から新型コロナウイルスにおける周産期・小児科医療に加え,ワクチン接種における問題点について発表があった。二つの講演終了の後,座長である府医医療安全対策委員会委員長の佐和貞治氏と司会の松村府医理事により総括が行われ,すべての講演プログラムを終えた。
北川府医副会長
禹府医理事
総括での佐和貞治氏
(座長)
総括での松村府医理事
なお,今回の講演動画は府医ホームーページ「各種講演会ビデオ視聴動画ライブラリ」にて公開しておりますので,是非ご視聴ください。ただし視聴時にIDとパスワードが必要となりますので,視聴を希望される場合は下記担当課へお問い合わせください。
配信期間 令和4年2月28日(月)~令和4年3月31日(木)
対 象 府内医療関係者
備 考 配信動画の視聴で各種単位(専門医,日医生涯教育講座)は付与されません
〈問い合わせ先(担当:京都府医師会 医療安全課)〉
メール:anzen@kyoto.med.or.jp
TEL:075-354-6505