令和4年度医療メディエーター養成研修会を実施 併せてフォローアップ研修も開催

  9月17 日(土)~ 19 日(月・祝),の3日間,府医会館において日本医療メディエーター協会認定「令和4年度 医療メディエーター養成研修会」を開催した。本研修は,前年度同様に完全集合形式での開催としたが,プログラムの約半分がロールプレイング等の演習に割かれることから,演習時には基本的な感染予防対策を講じた。

ロールプレイング実習風景

・「導入・総論・基礎編」
  まず,3日間計20 時間のプログラムで行う「導入・総論・基礎編」は,計25 名(医師1名,看護師4名,事務15 名,相談員1名,その他4名)が受講した。本研修は,診療報酬の入院基本料加算である「患者サポート体制充実加算」の施設基準にも規定されているため,厳格な時間管理のもとに実施した。講師には前年度に引続き,日本メディエーター協会所属の杉浦良啓先生(大滝病院訪問診療科)と中西淑美先生(山形大学医学部総合医学教育センター准教授)をお迎えし,多くの受講者が講義を修了して盛会となった。なお今回,府医医療安全対策委員会委員長の佐和貞治先生(府医大医療安全管理室長)が受講者として参加。多くの病院事務が受講していた点に触れ,非常に頼もしく感じるとのコメントがあった。

・「フォローアップ編」
  初日17 日に4時間のプログラムで行った「フォローアップ編」は,計26 名(医師3名,看護師8名,事務15)が受講した。ここ数年新型コロナウイルスの感染拡大から基礎編のみに規模を縮小して開催していたが,フォローアップ研修の開催を求める多くの声を受けて3年ぶりの実施となった。講師は,基礎編を担当された中西淑美先生に依頼した。研修内容は,冒頭で基礎編を振り返った後,電話面談におけるメディエーション技術の活用方法といった応用演習となっており,受講者は自身のスマートホンを片手に目隠しをしながら,新しい技術を持ち帰るため奮闘していた。なお,今回は過去5年以内に「導入・総論・基礎編」の受講者を対象に開催したが,定員を超える申し込みがあったため,引続き開催を検討していきたい。

自身のスマートホンを手に研修を行う受講者

 最後の受講者アンケートではすべての参加者から非常に高い満足度を得ることができた。閉会挨拶で松村府医理事は,受講者の今後各機関での一層の活躍を祈念するとともに,改めて医療メディエーターの重要性について再認識したとして次年度も前向きに開催を検討していく意向を示し,3日間の研修を終了した。

2022年11月1日号TOP