2023年6月1日号
京都中部総合医療センター 副院長
計良 夏哉
当院の内科常勤医局員は辰巳哲也病院長以下 29人で異なる5つの京都府立医科大学の内科学教室から派遣されています。内科医局会を月に2回行っていますが,私が公立南丹病院(2017年4月に現病院名に改称)に赴任した 2007 年にはすでに内科医局会は存在したように記憶しておりますが,当時は故梶田芳弘病院長以下の内科医局員数は 19人でした。日本内科学会の教育病院の維持で,特に剖検年間 10 例という今ではさらに高くなっている基準をクリアすることが共通の課題でした。
現在の内科医局会は時間外勤務を考慮して月2回17 時から行っております。内視鏡治療や心臓カテーテル治療が終了しておらず集まりの悪い時もありますが,最初に行う全員持ち回りのミニ学習会は内科医や初期研修医に知っておいていただきたい専門的診療知識を共有する内容に自然となっております。旧制度から引き継いだ年間の剖検数,CPC 開催数,日本内科学会関連学会での発表数は都度確認しております。初期研修医や内科専攻医などが筆頭演者になることの多い日本内科学会近畿地方会の学会予行(予演会)は内科医局会全体で行っております。なかにはサブスペシャルティの異なる先生からの非常に重要な質問がなされることがあります。最近まで専らWEB 発表であり座長以外からの質問は少なく抑制された感がありましたが,内科医局会での予行後に修正して本番に臨めば上手く対応できているようです。
そのほかの連絡事項ですが,当院の初期研修の実務担当が消化器内科部長で,新専門医制度でも内科は基幹施設でこれは計良が担当しており,研修関連の業務連絡を多く行っております。呼吸器内科部長が ICD であり,新型コロナウイルスの外来・入院診療についての多くのアドヴァイスをいただきました。平日のコロナ診察番,インフルエンザ流行期にはそれとは別に研修医,小児科医,外科系の若手医師の協力を得てコロナ検査番(鼻咽頭ぬぐい番),週末と長期休暇期間には入院オンコール(休日の発熱外来も兼務)を策定し,これらの出番についての説明に時間を割きました。
同僚の内科当直医を支援する各サブスペシャルティ診療科のオンコールは各科独自に定めてくれています。それでも高齢化率の進んだ地域でもあり肺炎,尿路感染などの一般内科の救急入院患者の比率も相当高く,日当直医にも最高2人まで継続診療していただいており,それを超える主治医配当を内科部長で分担しております。また,特に1人もしくは2人の内科各サブスペシャルティ診療科の先生などが長期休暇を取得する時に入院主治医の代理を診療科を越えて行うように促し,内科全体で支援するようにお願いしております。医師の働き方改革で特に医師から他職種へのタスクシフトは議論されていますが,医師間のタスクシェアは重要でデリケートな問題でもありますが十分とは言えない現状があります。
ポストコロナの希望ですが,現在当院は 2026 年中の開設を目指して新棟整備(移転建替)プロジェクトを進めています。JR 山陰線や国道9号線をご利用される医師会の先生方には 2024 年ごろから変化をご覧いただけると存じます。
Information
病 院 名 京都中部総合医療センター
住 所 京都府南丹市八木町八木上野 25
電話番号 0771-42-2510(代)
ホームページ https://www.kyoto-chubumedc.or.jp/