2023年5月15日号
令和5年4月8日(土),新年度を迎え令和5年に研修医となる医師を対象に「新研修医総合オリエンテーション」をオンライン開催し,21病院,194名の参加が得られた。
この新研修医総合オリエンテーションは,府医の研修医事業の柱の1つであり,毎年,京都府内の臨床研修指定病院で初期研修を受ける新研修医を対象に,府医独自のオリエンテーションプログラムを提供することで,研修医が身につけるべき最低限の知識の均一化を図るとともに,研修医同士の「ヨコ」のつながりを深めることを目的として開催している。
冒頭,松井府医会長があいさつに立ち,医師国家試験合格の祝意を示した上で,「京都府全体で良医を育てること」が府医の理念であることを示し,参加研修医に手厚いサポートの提供を約束した。
また,本オリエンテーションの目的について,臨床現場で必要な知識・教養の習得と研修医同士の連携を深めることであると説明。今後の府医の研修医事業を通じて,「スキルアップ」・「レベルアップ」・「ネットワーク作り」に活用してほしいと呼びかけた。
医学生や研修医,若手医師の先生方との「つながり」を継続できる仕組みとして新たに立ち上げた「KMA.com」について,小野府医副会長より概要を説明。多くの先生に医師会の事業に触れてもらえることを期待し,登録を呼びかけた。
今回も,オンラインならではのグループワークを主軸としたプログラムを組み立てた。グループワークの企画・運営は,府医若手医師ワーキンググループのメンバーで,京都府立医科大学の松原慎氏,市立福知山市民病院大江分院の稲葉哲士氏が担当。グループワークは,全35グループ,1グループあたり5~6名で構成し,全グループ同時進行で積み木式の自己紹介,複数のテーマに沿ったディスカッションを行った。勤務先の異なる者同士でグループを組むことで,今後の臨床研修プログラムを消化する中で必要な“初対面の人”(患者,ローテート先の上司,先輩,コメディカルなど)とのコミュニケーションの取り方を学んだ。
続いて,加藤府医理事より「研修医を応援する医師会活動」として,臨床研修屋根瓦塾 KYOTO,研修医ワークショップ,Arzt の発刊など,府医が取組んでいるユニークな研修医向け事業を紹介するとともに,医師賠償責任保険や電子処方箋を発行する際の HPKI カードなどについて説明した。
このほか,KMCC(京都府地域医療支援センター)から,京都の研修に対する強固なサポート体制が示され,行政・医師会・研修指定病院が連携して研修をサポートすることを強調した。