地区だより 山科医師会

会長 髙須 雅史

 昭和47年(1972年)4月に山科医師会は設立されました。そして、同年に山科医師協同組合を設立いたしました。この組合は法人ではない山科医師会が行えない事業を行うことで医師会を支えてきました。たとえば山科医師会診療センターという土地建物を所有し、医師会に賃貸しておりましたし、特定健診事業のサポートをしたり、保険代理店として会員の生命保険等各種保険の契約窓口として機能してきました。コンピューターの販売、ORCA 等のレセコンの販売斡旋なども行っておりました。医師会とは別組織としてこの他にも多数の事業を行っておりましたが、実質は山科医師会が運営しているといっても良い事業体でありました。
 そのような医師会と組合の関係に大きな転機が訪れます。令和元年5月から計4回にわたりに組織検討委員会が開催され、同年11月6日に一般社団法人山科医師会設立総会を迎えました。
 医師会が法人に生まれ変わったことにより、組合から診療センターの土地建物の購入が可能となり、協同組合が行っていた事業も新医師会に引き継がれることとなりました。そして、令和5年3月に山科医師協同組合は解散いたしました。
 山科医師会は令和4年に設立50周年を迎えました。新型コロナウイルスの流行から3年目の時期ではありましたが、11月に流行の波が丁度収まった時期にめでたく50周年記念式典を開催することができました。
 次に医師会が行っているいくつかの事業をご紹介いたします。医師会が発足した翌年の昭和48年8月に第1回糖尿病療養指導の会を開催いたしました。さらに翌年には山科糖尿病友の会を作りそれ以降年2回の糖尿病療養指導の会と1期6回の食事指導の会を1年に2期開催しております。療養指導の会は新型コロナウイルスの流行のため中止となった会もありましたが、令和4年には第100回を開催できました。
 また山科歯科医師会、山科薬剤師会との共催で山科在宅医療懇話会を年1回開催し昨年に第23回を迎えました。最近では製薬メーカーも共催に加わっていただいており、特別講演は医科、歯科、薬科が毎回交代で担当し、山科区の五つの包括支援センターからの症例報告も行ってもらっております。
 このほか防災関係では、平成24年当時の医師会長が防災マニュアル準備委員会を立ち上げられ、その後災害時医療対策委員会として専任理事を置き今では災害対策の委員会を4カ月ごとに開催しております。委員会メンバーには医師会の担当者のほか山科区の行政担当者、警察、消防、区内の主な病院の担当者や自治会役員などが含まれており、期間内の防災関連事項の報告と今後の活動の告知等を行い情報を共有しています。また年1回災害医療に関連した講演会を医師会が主導して開催しております。さらに災害時医療に関連して医療情報部が平成27年度に災害時医療情報ボードを web に開設し、令和2年には独自開発した山科災害時安否確認システム(YMIS)の運営を開始いたしました(https://kmis.jp/yamashina)。この YMIS は現在京都府医師会から京都府医師会安否確認システム(KMIS)として府内全域での運用を目指しておられ、山科医師会以外では左京区、西京区、乙訓の3医師会も登録され運用されているようです。
 以上、山科医師会の歴史、近況と特徴的な活動をご紹介させていただきました。

一般社団法人 山科医師会
〒 607-8073
京都市山科区音羽西林9番地 山科医師会館内
TEL:075-591-1625 FAX:075-594-0076
H P: http://www.yamashina.kyoto.med.or.jp/
e-mail:yamai@gold.ocn.ne.jp
会 長:髙須 雅史
会員数:376 人(2023.12 現在)

2024年2月1日号TOP