学術講演会における「確認問題」

京都府版eGFRプロットシート普及講演会
とき:12月2日(土)  ところ:京都経済センター + WEB 配信

「京都府糖尿病重症化予防対策と京都府版eGFRプロットシートについて」

京都府健康対策課健康長寿係 技師 長光 玲央 氏

設問  eGFRプロットシートのもととなっている,「eGFRの長期トレンドをプロットすることで,患者の腎機能低下傾向やその進行を早期に捉える」という概念(あるいはプロットそのもの)のことを何というか?

解答 LTEP(Long term eGFR plot)

解説 https://doi.org/10.2169/internalmedicine.8298-21 を参照

第6回京都腎臓医会学術講演会
とき:12月3日(日)  ところ:京都府医師会館 + WEB 配信

「膠原病関連腎病変:全身性自己免疫疾患の眼で見直す腎疾患」

帝京大学ちば総合医療センター 講師 萩野  昇 氏

設問 1   膠原病・リウマチ性疾患における腎病変治療におけるステロイド(糖質コルチコイド)の使用に際しての原則を述べよ。

解答 1  ・適切な治療対象であることを確認。
・十分な量の初期治療量を用いる。
・疾患(病態)特異的な治療を併用する。
・可能な限り急速に減量する。

設問 2  ANCA関連血管炎の病態生理と治療原則を簡潔に述べよ。

解答 2 ・抗好中球細胞質抗体が好中球を刺激し,プライミングされた状態の好中球が過剰なNETを放出して組織障害を起こすとともに,補体C3aならびにC5aを活性化させる。
C5aはさらに好中球をプライミングし,組織障害のループが形成される。
・Type 5 Hypersensitivity による「細小血管周囲炎」
・MPA/GPA 治療
・寛解導入と寛解維持に分けて考える。
・寛解導入はステロイド+リツキシマブ(もしくはシクロホスファミド),ステロイドは急速な減量レジメンが好まれる傾向にある。
・寛解維持はリツキシマブ・アザチオプリン・メトトレキサート・MMF など
・一部症例でアバコパン(経口C5a阻害薬),血漿交換療法

Kimoto Y and Horiuchi T. Front Immunol.2022.
Chalkia A and Jayne D. Nephrol Dial Transplant, 2023

設問 3  ループス腎炎の治療原則を簡潔に述べよ。

解答 3 ・速やかに寛解させる。
・再燃させない維持治療を行う。
・必要最小限のステロイドと MMF
―場合によってはベリムマブかカルシニューリン拮抗薬

・禁忌なければヒドロキシクロロキン
・補助療法を忘れずに~
・生活指導:~

Fanouriakis A, Kostopoulou M, Andersen J, et al.
Ann Rheum Dis 2023 Epub ahead of print:

京都消化器医会 定例学術講演会
とき:12月9日(土)  ところ:WEB 配信

「潰瘍性大腸炎の治療戦略~多様化する生物学的製剤時代におけるTNF阻害薬の役割~」

千葉大学医学部附属病院 診療教授・内視鏡センター長 加藤  順 氏

設問 1  5-ASA 不耐の典型的な症状は?

解答 1  5-ASA 製剤内服開始1週間~10日前後で発現する,下痢の悪化,腹痛,高熱(38℃以上),重度の倦怠感など。

本谷聡,下立雄一,田中浩紀ほか:5-ASA 不耐(メサラジンアレルギー)の潰瘍性大腸炎.IBD Research 4:127-131,2010

設問 2  UCにおけるバイオ製剤 /JAK 阻害薬の選択のポイントは?

解答 2  まずは,即効性が必要な症例かどうかを判断。その後,患者の臨床背景により安全性や将来の妊娠の可能性の有無なども考慮して選択する。また,投与剤型(内服か,自己注射薬か)についても,患者が継続できるかどうかをポイントに考える。

京都内科医会 定例学術講演会
とき:12月16 日(土)  ところ:京都府医師会館 + WEB 配信

「心不全治療の現状と将来展望」

京都大学大学院医学研究科循環器内科学 教授 尾野  亘氏

設問 1   左室駆出率の低下した心不全(HFrEF)と左室駆出率の保たれた心不全(HFpEF)の間に位置するとされる心不全を何と呼ぶか?

解答 1

解説 1  

設問 2  ACE阻害薬内服中の患者ではARNIへの切り替えをどうするか?

解答 2 

2024年2月15日号TOP