2024年7月1日号
会長 岸田 秀樹
相楽医師会は京都府の最南部に位置し、木津川市、精華町、和束町、笠置町、南山城村の1市3町1村から成り立っております。東部の和束町、笠置町、南山城村は過疎化がすすみ、高齢化率が50%近くとなっていますが、木津川市、精華町は高齢化率も25%前後と東高西低となっております。さらに笠置町の人口も1,000人を下回り、南山城村とともに開業医も1人ずつしかおらず、医療資源の低下も著しい状態となっております。
このような地域格差の大きい医師会ですが、東部の先生方が中心となり、平成23年度に京都府地域包括ケア推進団体等交付金事業の交付金を受け多職種連携ネットワーク「きづがわネット」を構築しました。このネットワークには医師会はもちろん、歯科医師会、薬剤師会をはじめ、各市町村の地域包括支援センター、保健所、消防、訪問看護師会、老人福祉協議会、介護福祉会、介護支援専門会、栄養師会などの関係者が参加しており、さまざまのワーキンググループがあります。とくに地域に密着した認知症カフェの開催、連携シートの作成など在宅療養・ケアに関する事業を行ってきました。伊左治友子先生が主催される「認知症を学ぶ会」は昨年11月に第26回の開催となり、コロナ禍で一時活動を停止していましたが、多くの関係者が集まる会として有名であり、最近はエンディングカードそうらくの作製もされ、高齢者のなかで高評価となっております。最近の ACP の活動にも利用され、興味のある先生は是非、医師会にご連絡ください。さらに「『人生』のしめくくり方はどうしますか?山城南圏域 ACP 〜高齢者向け〜」という冊子も前会長の山口泰司先生が中心となり作成しております。今年の精華町のふれあい祭りでは、看取りの寸劇もしており、短い時間ながら DNR や ACP についても解説し、看取られ役の主人公は医師が担い、救急や訪問看護、薬剤師、ケアマネは本職が担当する笑いあり、涙ありの寸劇となっております。きづがわネットに WEB 配信される際にはご覧ください。最後になりましたが、看取りのアンケートを行い、「看取りのフローチャート」も作成しております。認知症、慢性疾患、癌などの3つのパターンを示しており、日々の診療に利用しております。HP からもダウンロードできますので、よろしければご利用ください。
相楽医師会
〒 619-0233
相楽郡精華町乾谷金堀3-2
JA 京都やましろ山田壮事業所2階
TEL:0774-73-8222 FAX:0774-73-3919
H P:http://www.souraku.kyoto.med.or.jp
e-mail:souraku-ishikai@etude.ocn.ne.jp
会 長:岸田 秀樹
会員数:147人(202024.5現在)