2024年3月15日号
医薬品は,原則として承認された効能・効果および用法・用量を前提に保険適用されているところですが,保険適用を迅速に行うことでドラッグ・ラグを解消する観点から,一定の条件を満たした医薬品については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても保険適用を可能とする取り扱いが中医協総会にて了承されています。
今般,2月5日に開催された薬食審第二部会において,3成分6品目についての事前評価が行われた結果,公知申請を行っても差し支えないとの結論となりました。
そのうち下記の2成分5品目については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても,2月5日から保険適用が可能となりましたので,お知らせします。
記
1.一般名:ミコフェノール酸 モフェチル
販売名:セルセプトカプセル250,同懸濁用散31.8%
会社名:中外製薬株式会社
追記される予定の効能・効果:
全身性強皮症に伴う間質性肺疾患追記される予定の効能・効果に関連する注意(下線部追記)
<ループス腎炎,全身性強皮症に伴う間質性肺疾患>
診療ガイドライン等の最新の情報を参考に,本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。
追記される予定の用法・用量:
<全身性強皮症に伴う間質性肺疾患>
通常,成人にはミコフェノール酸 モフェチルとして1回250 ~ 1,000mg を1日2回12 時間毎に食後経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日3,000mgを上限とする。
追記される予定の警告:
<全身性強皮症に伴う間質性肺疾患>
緊急時に十分対応できる医療施設において,本剤についての十分な知識と全身性強皮症に伴う間質性肺疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで使用すること。
2.一般名:カルボプラチン
販売名:パラプラチン注射液50mg,同注射液150mg,同注射液450mg
会社名:クリニジェン株式会社
追記される予定の効能・効果:子宮体癌
追記される予定の用法・用量:
他の抗悪性腫瘍薬との併用において,通常,成人にはカルボプラチンとして,1日1回AUC 5~6mg・min/mL 相当量を投与し,少なくとも3週間休薬する。これを1クールとし,投与を繰り返す。なお,投与量は,年齢,疾患,症状により適宜増減する。
追記される予定の用法・用量に関連する使用上の注意:
<子宮体癌>AUC 目標値及び腎機能に基づく本剤の投与量については,関連する学会の最新のガイドライン等を参考に設定すること。
※併用薬に関する留意事項
一般名:ドセタキセル水和物
販売名:タキソテール点滴静注用20mg,同点滴静注用80mg,ワンタキソテール点滴静注20mg/1mL,同点滴静注80mg/4mL
会社名:サノフィ株式会社削除される予定の効能又は効果に関連する注意:
<子宮体癌> 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立されていない。
一般名:パクリタキセル
販売名:タキソール注射液30mg,同注射液100mg
会社名:クリニジェン株式会社削除される予定の効能又は効果に関連する注意:
<子宮体癌> 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立されていない。