2024年10月1日号
会長 大槻 匠
綾部医師会のある綾部市は京都府の北部に位置し、福知山市や舞鶴市とともに中丹圏域を形成しております。人口は30,120人(令和6年8月1日現在)で市全体の高齢化率は38.1%ですが、一部地域では50%を超えるような過疎地域です。医療資源は3病院と16診療所ですが、診療所の後継者の不足もあり脆弱化が進んでいることが懸案となっております。
このような状況ではありますが、医療介護連携については10年以上前に当時の医師会長の指示の下、在宅訪問医の輪番制やグループ化、介護支援専門員会との連携強化などを小さな町の特性を活かして積極的に取組んでおりました。現在は医師会を始め、歯科医師会、薬剤師会、介護支援専門員会、訪問看護協会、リハビリ職、各地域包括支援センター、綾部市および管轄保健所の代表が参加した「綾部市医療介護連携推進協議会」を設置して、顔の見える関係のさらなる構築や医療介護連携推進のための活動を行っております。活動の中心は綾部市主催および、綾部医師会主催の医療介護連携研修会の開催です。開始当初は各職域の紹介、テーマを設けた講義やグループワークが中心でした。今年度は介護支援専門員会からの要望で「訪問時初期対応」をテーマとし、専門の先生およびインストラクターの方々にお越しいただき、講義と実技を通してスキルアップを図る研修会を開催いたしましたが、予想以上に参加希望者が多く次年度以降の継続開催を検討する必要に迫られております。また、ここ数年は11月30日の「人生会議の日」に併せてACPを市民に啓発するための映画上映会の開催も積極的に行っており、毎回多くの市民に参加をいただいております。さらに、市民向けには綾部市の医療介護の資源を分かりやすく地図で示した「医療介護マップ」を平成28年から配布しておりましたが、内容が古くなってきたため今年度中の改訂版発行に向けて準備作業を鋭意行っております。
また、病診連携に関しては市内の3病院と開業医が集まり、年2回学術研修会を開催しておりましたが、コロナ禍や令和元年5月に綾部市内唯一のホテルが閉館してしまい開催が困難な時期がありました。しかし、令和5年11月23日に綾部駅前に講演会や親睦会の開催が可能な複合施設「あやテラス」がオープンしたことにより会場確保の懸案が解決しました。今後はこの施設も活用して、さらに医療介護連携や病診連携を積極的に進めていきたいと考えております。
綾部医師会
〒 623-0011
綾部市青野町東馬場下 15-6
綾部市保健福祉センター内
TEL:0773-43-0359 FAX:0773-43-0359
e-mail:ayabeishikai@aioros.ocn.ne.jp
会 長:大槻 匠
会員数:45人(2024.9.1現在)