地区だより 京都市西陣医師会

理事  大寳 あさ子

 京都市西陣医師会は1947年、日本医師会の発足にともない、同年創立されました。2009年に法人化し、2年後に80周年を迎えます。
 当医師会は2025年6月現在、A会員91名、B会員78名、C会員11名で構成されています。地区内には西陣病院、堀川病院、相馬病院と3つの病院があり、それぞれの病院との病診連携も盛んです。当医師会の地区範囲は京都市北区と上京区の2行政区に跨っており、これまで17の学区・元学区による班編成で運営してまいりました。班そのものが行政区を跨いでいる場所もあり、行政との連携の困難さや、班の所属医療機関数にも偏りが多くなるなど、いくつかの問題が顕在化してきたため、昨年6つの班に再編成を行いました。これにより、班が北区と上京区を跨ぐことがなくなり、最近進めている災害対応にも対応しやすくなると考えています。

 さて、京都市西陣医師会は名前のとおり、西陣地区を中心に位置しています。昔、聚楽第があったり、京都の多くの場所がそうであるように、歩けば史跡の石標を多く見かける場所でもあります。今は聞かれなくなりつつある機織りの音ですが、今もなお、伝統技術に関わる職人さんが多く活躍されている土地柄と言えます。昔ながらの街並みが残る場所も多く、毎年夏に行う拡大役員会や講演会は上七軒の歌舞練場の広間をお借りして、風情ある中で開催しています。地域の人口はというと、減少傾向であるにもかかわらず世帯数は増加するなど核家族化、高齢世帯の増加が顕著となっています。

 今回5月より発足した新執行部の掲げる活動内容の一つとして、ʻ災害対応の整備ʼがあげられます。地震は、最近数百年活動していない活断層に起こると言われており、京都には断層がいくつか存在しているため、その発生があれば、町家が多く残り、密集する北区、上京区地域では大きな被害が推測されています。災害規模や被害の想定は難しいのですが、何らかの甚大な災害が生じた場合、西陣地区の医療提供体制状況をインターネット上に公開できるシステムを今年導入し、また災害時の初動は医師会としてどうすべきか、など金光会長を中心に検討を重ねています。

一般社団法人 京都市西陣医師会
〒 604-0076
京都市中京区東堀川通丸太町下ル七町目 10
カストルム二条 3B号
TEL:075-708-7035 FAX:075-708-7599
H P:https://nsjinmed.sakura.ne.jp/
e-mail :nishijin@mint.ocn.ne.jp
会 長:金光 京石
会員数:180 人(2025.6現在)

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