公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取り扱いについて

 医薬品は,原則として承認された効能・効果および用法・用量を前提に保険適用されているところですが,保険適用を迅速に行うことでドラッグ・ラグを解消する観点から,一定の条件を満たした医薬品については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても保険適用を可能とする取り扱いが中医協総会にて了承されています。
 今般,10月29日に開催された薬事審議会第二部会において,1成分1品目についての事前評価が行われた結果,公知申請を行っても差し支えないとの結論となりました。
 これを受け,1成分1品目については今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても10月29日から保険適用が可能となりましたので,お知らせします。

一般名:アレムツズマブ(遺伝子組換え)
販売名:マブキャンパス点滴静注 30mg
会社名:サノフィ株式会社
追記される予定の効能・効果:
    T細胞性前リンパ球性白血病
追記される予定の用法・用量:

<T細胞性前リンパ球性白血病>

通常,成人にはアレムツズマブ(遺伝子組換え)として1日1回3mg の連日点滴静注から開始し,1日1回 10mg を連日点滴静注した後,1日1回 30mg を週3回隔日に点滴静注する。ただし,投与開始から 12 週間までの投与とする。なお,患者の状態により適宜減量する。

追記される予定の用法・用量に関連する注意:

<T細胞性前リンパ球性白血病>

  • 本剤は,いずれの用量も1日量を2時間以上かけて点滴静注すること。
  • 1日1回3mg及び1日1回10mgの連日点滴静注において,Grade3注)以上のinfusion reactionが認められない場合,1日1回3mgでは1日1回10mgの連日点滴静注に,1日1回10mgでは1日1回30mgの週3回隔日点滴静注に,それぞれ増量することができる。
  • 他の抗悪性腫瘍剤との併用について,有効性及び安全性は確立していない。
  • 本剤の投与中に好中球数減少及び血小板数減少が認められた場合,次頁を参考に本剤の用量を調節すること。なお,ベースライン時の好中球絶対数が500/µL以下の患者について,有効性及び安全性は確立していない。

休薬,中止又は再開基準

2025年12月1日号TOP