公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取り扱いについて

 医薬品は,原則として承認された効能・効果および用法・用量を前提に保険適用されているところですが,保険適用を迅速に行うことでドラッグ・ラグを解消する観点から,一定の条件を満たした医薬品については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても保険適用を可能とする取り扱いが中医協総会にて了承されています。
 今般,4月21日に開催された薬事審議会第二部会において,2成分2品目についての事前評価が行われた結果,公知申請を行っても差し支えないとの結論となりました。
 これを受け,2成分2品目については今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても4月21日から保険適用が可能となりましたので,お知らせします。

  1. 一般名:メトロニダゾール
    販売名:アネメトロ点滴静注液500mg
    会社名:ファイザー株式会社
    追記される予定の用法・用量(下線部追記):
    • 〇成人
      通常,成人にはメトロニダゾールとして1回500mg を1日3回,20 分以上かけて点滴静注する。なお,難治性又は重症感染症には症状に応じて,1回500mg を1日4回投与できる。
    • 小児
      <嫌気性菌感染症,感染性腸炎>通常,小児にはメトロニダゾールとして1回7.5mg/kgを1日3回,20分以上かけて点滴静注する。なお,難治性又は重症感染症には症状に応じて,1回10mg/kgまで増量でき,また,1日4回まで投与できる。ただし,1回量は500mgを超えないこと。
      <アメーバ赤痢>
      通常,小児にはメトロニダゾールとして1回10mg/kgを1日3回,20分以上かけて点滴静注する。なお,重症例では,1回15mg/kgに増量できる。ただし,1回量は500mgを超えないこと。
  2. 一般名:3- ヨードベンジルグアニジン(131Ⅰ)
    販売名:ライアットMIBG-I131 静注
    会社名:PDR ファーマ株式会社
    追記される予定の効能・効果:
        MIBG 集積陽性の神経芽腫
    追記される予定の用法・用量:
        通常,3- ヨードベンジルグアニジン(131I)として1回296 ~ 666MBq/kg を1~4時間かけて点滴静注する。

2025年6月1日号TOP