2025年10月1日号
(敬称略,順不同,◎=委員長, ○=副委員長)
担当副会長 谷口 洋子 / 担当理事 藤田 祝子
第1回消化器がん検診委員会が8月22日(金)に開催された。今期委員会は10名の委員で構成され,委員長には丸山恭平氏(宇治久世)が,副委員長には朴義男氏(消化器医会),沖映希氏(消化器医会)が選出された。
委員会では,胃がん検診(胃透視,胃内視鏡検査),胃がんリスク層別化検診および大腸がん検診の実施状況について報告があった。
京都府管外受診制度(協力医療機関であれば他地域での受診が可能)では2023年度に乙訓地域の2市1町(向日市,長岡京市,大山崎町),2024年度は14市町村,今年度は16市町村で胃がん内視鏡検診の広域化が開始され,長年胃がん検診の中心であった胃透視は徐々に減少傾向にあり,胃がん内視鏡検診への移行を目指している。
胃がん内視鏡検診は,施設内二次読影とクラウドを用いた二次読影方式を採用している。後者は二次読影医が自院で個別に読影できるため,利便性が向上し,内視鏡施行医と二次読影医が少ない地域でも運用が可能になる一方で,二次読影医の内視鏡施行医に対する直接指導が難しいという課題がある。委員会では一次読影と二次読影の判定が異なっている症例や画像点検で網羅性などに問題があり「かなり改善が必要」と評価された画像を供覧し協議している。今後,胃がん内視鏡検診の精度管理のためのルール作りおよび内視鏡施行医のスキルアップの方策を議論していく。