京都府医療機関処遇改善等推進事業補助金に係るQ&A の更新について~医療 DX に関するランニングコストも対象~

 医療DXに関するシステム(オンライン資格確認や電子処方箋,レセコン,電子カルテ等)の導入や機能追加の費用については,医療情報化支援基金をはじめとする各種の補助金が設けられていますが,それらの補助金では,ランニングコストについては補助対象外となっています。
 令和6年度補正予算において設けられた「生産性向上・職場環境整備等支援事業(以降,経営強化緊急支援事業)」に基づき京都府が実施する「医療機関処遇改善等推進事業」(ベースアップ評価料の届出を3月31日までに行った医療機関への支援,6月30日で申請は終了済)について,今般,厚生労働省よりQ&Aの更新がなされ,医療DXに関するシステムのランニングコスト等の費用についても給付対象とすることが可能であることが明示されましたので,お知らせします。今後,実績報告を提出する際に必要に応じて計上することもご検討ください。

【「経営強化緊急支援事業」に関するQ&Aの更新と医療DXに関するシステムの関係について】 

「経営強化緊急支援事業」の給付金の対象となる取組みの1つに「ICT機器等の導入による業務効率化」があり,医療DXに関するシステムの導入や機能追加の多くがその取組みに当てはまっております。しかし,医療DXに関するシステムの導入や機能追加の費用については,専用の補助金が国等から支給されていることがあり,そのような費用については「経営強化緊急支援事業」による給付金の対象外となっています。

※既存の補助事業の給付を受けていない医療DXに関するシステムの導入(機能追加)費用は「経営強化緊急支援事業」による給付金の対象です。

 一方,今回更新された「経営強化緊急支援事業」に関するQ&Aにより,医療DXに関するシステムの導入補助の多くが補助対象外となっているランニングコストについては,「経営強化緊急支援事業」による給付金の対象となることが明示されました。
 なお,「経営強化緊急支援事業」による給付金の給付対象となる条件には,

  • 令和6年4月1日から令和8年3月31日(本事業の対象期間)に業務効率化に資するシステムの導入(または業務効率化に資する新たな機能追加をともなうシステム更新)が行われていること
  • 既存の補助事業の給付を受けていない経費であること

等があります。

【Q&A 14 について】

  • 地域医療総合確保基金の事業区分Ⅵ(勤務医の労働時間短縮に向けた体制の整備に関する事業)等の既存の補助事業により ICT 機器の導入費用の補助等を受けている医療機関も給付対象となりますでしょうか。
    • 既存の補助事業による補助を受けている医療機関においても,本事業による給付を受けることは可能です。
    • ただし,既存の補助事業により導入した ICT 機器等の導入経費に給付金を充当することはできませんので,新たに業務効率化に資する機器の導入を行ってください。
    • なお,既存の補助事業(例:導入経費を補助する事業)の対象外としている経費(例:ランニングコスト)に本事業を充てることは可能ですが,その場合は本事業の対象期間内の経費に充ててください。

◆生産性向上・職場環境整備等支援事業に関する Q&A(第4版)
 https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001514803.pdf

2025年9月15日号TOP