2026年1月15日号
令和7年10月下旬~11月中旬にかけての社会・医療保険状況について,◆中医協総会での次期診療報酬改定に向けた外来医療の議論において,支払側が機能強化加算について「かかりつけ医機能報告制度の要件を取り入れた形に名称や施設要件を抜本的に組み直すべき」と主張し,生活習慣病管理料についても「管理料(I)の適正化」を求めた一方,診療側は「報告制度と診療報酬は関連させるべきものではない」との基本認識を示し,外来管理加算についても計画的な医学管理であり,廃止には応じない姿勢を示した。◆財務省の財政制度等審議会が「診療所の極めて良好な経営状況等を踏まえれば,報酬適正化が不可欠」と断じ,機能強化加算や外来管理加算の廃止を求めたことに対し,松本日医会長が「医療・介護提供体制が維持できなくなる危機感が全くない,極めて遺憾」と強い言葉で反発し,財務省が用いたデータについても「恣意的なデータを用いて,診療所には余力があるように見せかけている」と批判。これ以上の削減では医療アクセスが損なわれるとして,「財源を純増させる大胆な“真水”の改定が必要」と強調した。◆厚労省は,賃金上昇により保険料収入が増加している現状を踏まえ「保険料負担の抑制と必要な診療報酬の改定の両立を丁寧に議論する」と述べ,OTC類似薬の給付見直しも,患者負担に配慮しつつ議論を進める考えを示した。さらに高市首相の指示に沿い,医療機関・介護施設の経営改善を支援する補助金を補正予算に盛り込む意欲を示し,物価高や需要変動で厳しい医療機関に対し「必要な対応を講じる」と述べた。◆松本日医会長は,10月19日京都市で開催された十四大都市連絡協議会において,昨今の物価・賃金上昇への対応について「診療報酬が2年間同じ点数のままなら,改定2年目に厳しくなるのは自明の理」と指摘し,「推計以上に上昇した分は2年目に上乗せする仕組み」など,2通りの仕組みを主張していく考えを示した。―といった話題を中心に説明した。
令和7年12月に予定している府医学術講演会を紹介し,参加を呼びかけた。
かかりつけ医機能報告制度に係る研修について説明。本研修は座学と実地を組み合わせた日医の新制度だが,既存の生涯教育単位や地域活動で要件を満たせるため,新たな受講は原則不要である。申請はMAMIS(医師会会員情報システム)上で行い,実地研修分は自己申告に基づき地区医が承認する形式となるため,各地区医へ承認作業への協力を呼びかけた。また,「日医かかりつけ医機能研修制度」は別制度であることを強調し,混同に対する注意を促した。
かかりつけ医機能報告制度に係る説明会を案内。説明会は12月24日午後2時より府医会館およびWeb配信にて実施し,当日は制度概要や研修内容に加え,報告方法について説明する予定である。すべての医師が関係する制度であるため,各地区医に対し,会員への幅広い周知を依頼し,多くの参加を呼びかけた。
物価高騰や賃上げへの支援策として検討されている「医療・介護等支援パッケージ」については,ベースアップ評価料の届出が補助金交付の要件となる見込みである旨を説明し,現在は届出手続きが簡素化されていることから,未届の医療機関に対して,この機会に届出を行うよう各地区医からの周知・推奨に協力を呼びかけた。
麻薬免許の更新申請手続きについて,概要を案内。新免許証の交付時には,旧免許証と返納届の持参が必須であり,京都市内の事業所については12月4日・5日に府医会館にて交付を行うと報告した。また,免許失効状態で麻薬を在庫していると不法所持扱いとなるため,更新手続きが未済の会員に対して十分な注意を促した。
11月19日に開催された予防接種基本方針部会でのワクチンに関する決定事項について府医より報告。インフルエンザワクチンは,来年10月より75歳以上を対象に高用量製剤が定期接種に導入され,標準製剤との選択制になることを説明した。HPVワクチンは,来年度より2価・4価を除外し,9価のみとする方針が示されたことや,RSウイルスワクチンについては,妊婦を対象とした母子免疫ワクチンとして,来年度からの定期接種化に向けた法整備が進められる予定であることを報告した。