2026年6月1日号
令和8年3月下旬から4月中旬にかけての社会・医療保険の状況について,◆2026年度診療報酬改定について,中医協支払い側委員からは,28年度改定に向けての課題として,かかりつけ医機能のデータに基づく評価の見直しを掲げた。◆松本日医会長は,26年度改定の本体改定率はプラス3.09%となり,通常枠とは別に賃上げ・物価対応の財源が確保され,今後の「道しるべ」となる重要な改定が実現したが,財務省による長年の医療費削減政策によって疲弊した医療機関は,存続だけで精一杯という状況が続いていると訴えた。◆茂松日医副会長は,26年度診療報酬改定において,30年ぶりとなる3%を超えるプラス改定が実現したことについて,「すべての医療関係者が地域医療提供体制の存続に危機感を持ち,医療界が一丸となって対応した結果だ」と総括。今回の改定が,▽インフレ下の賃金・物価上昇への対応を別枠で確保▽医療費のどこかを削って財源を捻出するのではなく純粋に財源を上乗せする,いわゆる「真水」による対策▽25年度補正予算の土台を「発射台」にする―との3つの主張に対応した,インフレ下での今後の道しるべとなる極めて重要な改定になったと評価した。◆江澤日医常任理事は,26年度診療報酬改定では物価・賃金動向に連動した一定のルールが構築されたが,日医は人件費・物価への「別枠」対応を求めており,今後も骨太方針や中医協の場でより現実的な仕組みの実現を訴えていくとした。また,財務・厚労両大臣合意に基づく付帯事項の肥大化を問題視しており,診療報酬の配分は中医協の専権事項であるとの立場から,財務省等の圧力に対しても強く主張し続ける姿勢を示した。―といった話題を中心に説明した。
今回の診療報酬改定により一部の施設基準が変更されたことにともない,改めて近畿厚生局京都事務所への届出が必要になることについて周知した。新設された点数の施設基準および変更された施設基準のうち経過措置のないものを6月から算定する場合,届出期間は5月7日から6月1日必着となることを案内した。
特に「外来・在宅ベースアップ評価料」は,現在算定中の医療機関も含め5月中の届出が必須となるため十分な留意を呼びかけるとともに,今回から様式が簡素化されており,未算定の機関への新規届出も推奨した。
また,算定医療機関は令和8年8月に近畿厚生局京都事務所へ実績等報告を行う必要がある旨を申し添えた。
令和8年5月に予定している府医学術講演会を紹介し,参加を呼びかけた。
本年度も府医主催のスポーツ大会として,「地区対抗テニス大会」(5月24日開催)と「府医懇親ゴルフ大会」(9月23日開催)を実施すると報告。各地区医に対し,会員への周知と参加者の取りまとめへの協力を依頼した。
最近,一部の検体検査会社から新たに集荷料等を請求される事案が発生していることが報告された。当該地区内で確認したところ,文書ではなく口頭での説明に留まるケースや,医療機関によって請求額に大きな差(数千円~数万円)があることが判明し,個別対応では不当な要求が懸念されるため,医師会として一定の対応が必要ではないかと問題提起された。
府医からは,独占禁止法の観点から医師会が主導して統一価格の交渉を行うことは法的に困難であり,各医療機関で条件の合う会社を選択せざるを得ないのが現状であると回答。府医としても引続き情報収集に努め,必要に応じて各地区へ情報提供を行っていくとした。