公知申請に係る事前評価が終了した医薬品の保険上の取り扱いについて

 医薬品は,原則として承認された効能・効果および用法・用量を前提に保険適用されているところですが,保険適用を迅速に行うことでドラッグ・ラグを解消する観点から,一定の条件を満たした医薬品については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても保険適用を可能とする取り扱いが中医協総会にて了承されています。
 今般,1月 29 日に開催された薬事審議会第二部会において,3成分6品目についての事前評価が行われた結果,公知申請を行っても差し支えないとの結論となりました。
 これを受け,3成分6品目については今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても1月 29 日から保険適用が可能となりましたので,お知らせします。

  1. 一般名:モキシフロキサシン塩酸塩
    販売名:アベロックス錠 400mg
    会社名:バイエル薬品株式会社
    追記される予定の効能・効果:
    • <適応菌種>
       モキシフロキサシンに感性の結核菌
      <適応症>
       多剤耐性肺結核
    用法・用量(変更なし):
    • 通常,成人にはモキシフロキサシンとして,1回 400mg を1日1回経口投与する。
    追記される予定の用法・用量に関連する注意:
    • <多剤耐性肺結核>
      本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として他の抗結核薬及び本剤に対する感受性(耐性)を確認し,感受性を有する既存の抗結核薬3剤以上に本剤を上乗せして併用すること。
  2. 一般名:ゲムシタビン塩酸塩

    販売名: ゲムシタビン点滴静注用200mg「ヤクルト」,同点滴静注用1g「ヤクルト」,同点滴静注用200mg「タカタ」,同点滴静注用1g「タカタ」

    会社名:高田製薬株式会社
    追記される予定の効能・効果:
    • 局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法
      再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌
    追記される予定の用法・用量:
    • <局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法,再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌>
      単独投与する場合は,通常,成人にはゲムシタビンとして1回1,000mg/m2を30分かけて点滴静注し,週1回投与を3週連続し,4週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。
      金系抗悪性腫瘍剤と併用する場合は,通常,成人にはゲムシタビンとして1回1,000mg/m2を30分かけて点滴静注し,週1回投与を2週連続し,3週目は休薬を1コースとすることもできる。なお,患者の状態により適宜減量する。ただし,局所進行上咽頭癌に対して白金系抗悪性腫瘍剤と本剤を併用する場合は,投与回数は3回までとする。
    追記される予定の用法・用量に関連する注意:
    • <局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法>
       本剤単独投与の有効性及び安全性は確立しておらず,シスプラチンと併用すること。
  3. 一般名:フルダラビンリン酸エステル
    販売名:フルダラ静注用 50mg
    会社名:サノフィ株式会社
    変更される予定の効能・効果(取消線部削除):
    • 下記疾患における同種造血幹細胞移植の前治療
      急性骨髄性白血病,骨髄異形成症候群,慢性骨髄性白血病,慢性リンパ性白血病,悪性リンパ腫,多発性骨髄腫
    追記される予定の効能・効果に関連する注意:
    • <同種造血幹細胞移植の前治療>
      本剤の投与にあたっては,国内外の最新のガイドライン等を参考に,適応患者の選択を行うこと。
    用法・用量(変更なし):
    • フルダラビンリン酸エステルとして,1日量 30mg/m2(体表面積)を6日間連日点滴静注(約 30 分)する。なお,患者の状態により,投与量及び投与日数は適宜減ずる。
    追記される予定の用法・用量に関連する注意(下線部追記):
    • <同種造血幹細胞移植の前治療>
      • 他の抗悪性腫瘍剤や全身放射線照射と併用すること。本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤等は,国内外の最新のガイドライン等を参考にした上で,選択すること。
      • 小児における本剤の有効性及び安全性は確立していない。使用経験が限られている。

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