学術講演会における「確認問題」

京都消化器医会定例学術講演会
とき:11 月8日(土)  ところ:京都府医師会館 + WEB 配信

「肝機能異常の鑑別診断の基礎知識 〜生活習慣病?胆膵疾患?C型肝炎?〜」

大阪赤十字病院消化器内科 主任部長 丸澤 宏之 氏

設問1 血液検査で ALPγ-GTP は何を反映する検査か答えよ。

解答1 胆汁うっ滞を反映
胆管結石や膵癌などの鑑別が必要。

設問2 AST ALT が基準値を超えている際に必ず確認が必要な血液検査項目は何か?

解答2 HCV 抗体・HBs 抗原

設問3 肝硬変や肝癌への進展する危険性のある脂肪肝の血小板数の目安を答えよ。

解答3 血小板数が 20 万以下

第 10 回京都腎臓・高血圧談話会学術講演会
とき:11 月 15 日(土)  ところ:TKP ガーデンシティ京都タワーホテル + WEB 配信

「さらなる長期生着を目指した腎移植後管理 〜移植後貧血の管理を含めて〜」

京都府立医科大学大学院医学研究科泌尿器外科学 准教授 奥見 雅由 氏

設問1 近年の日本の腎移植の特徴を述べよ。

解答1 近年の日本の腎移植は,約9割(87%)が生体腎移植を占めている。
患者 10 年生存率は生体腎で 90.2% /献腎で 83.2%,移植腎 10 年生着率は生体腎で 81.2% /献腎で 74.2% と長期生着時代を迎えている。
60 歳以上の高齢レシピエントが全体の約 30% まで増加している。生体腎移植では配偶者からの腎提供が最も多く約 44% であり,ABO 血液型不適合間が 30% となっている。

設問2 日本の腎移植レシピエントの死亡原因および移植腎廃絶原因は?

解答2 近年の日本の腎移植おいて,レシピエントの死亡原因は上位より感染症,悪性腫瘍,心疾患および脳血管障害(心血管疾患)であり,これらで全体の約 47% を占めている。移植腎廃絶原因としては,拒絶反応の件数・割合は減少してきているが,拒絶反応や免疫学的要因が全体の約 40% を占めている。一方で,その他原因の割合が増加傾向にあり,この中に death with functioning graft の件数が含まれるものと考えられる。

第 35 回 京滋消化管病態フォーラム
とき:11 月 20 日(木)  ところ:WEB 配信

「逆流性食道炎診療のポイント 〜鑑別すべき内視鏡診断や疾患も含めて〜」

京都第一赤十字病院消化器内科 副部長 戸祭 直也 氏

設問1 食道疾患で誤ったものを答えよ。
① SSBE は,発癌率が高率なので,内視鏡によるサーベイランスが強く勧められる。
② Barrett 食道発癌の明らかな危険因子(欧米)は,男性,喫煙習慣,Barrett 食道の長さ,low grade dysplasia の存在である。
③ 好酸球性食道炎は若年者に好発する。
④ 抗生物質や DOAC,ビスホスホネート製剤は薬剤性食道傷害の原因になることがある。

解答1 ①

解説1 ① LSBE(× SSBE)

設問2 GERD ガイドラインの改訂内容で誤ったものを答えよ。
① 内視鏡所見で軽症逆流性食道炎であれば PPI 8週間,もしくは PCAB を4週間投与が推奨される。
② 重症逆流性食道炎であれば PCAB 4週投与を初期治療として行う。
③ 重症逆流性食道炎の長期管理は再燃率の低さから PCAB 10mg が推奨される。
④ 非びらん性食道胃逆流症(NERD)の初期治療に PCAB 10mg が推奨される。

解答2 ④

解 説 PPI(× PCAB 10mg)

H.pylori 感染の診療ガイドライン 2024 改訂版の改定ポイント」

青森県総合健診センター 所長 下山 克 氏

設問 1 以下のピロリ菌感染診断法のうち,実施にあたって PPI の休薬が必要ないものを答えよ。
a.便中抗原測定法
b.尿素呼気試験
c.迅速ウレアーゼ試験
d.血清ペプシノーゲン濃度
e.核酸増幅法

解答 1 a,e

解説 1 b.ウレアーゼ活性は pH に影響される
c.ウレアーゼ活性は pH に影響される
d.PG 濃度は PPI 内服で著明に上昇

設問2 以下のピロリ菌感染診療についての文のうち,誤りはどれか述べよ。
a.ピロリ菌検診にデンカラテックス法を用いることとなり,陰性高値を設定した。
b.胃がんリスク検診として毎年血清ペプシノゲン濃度を測定する。
c.1次除菌の胃酸抑制には PPI ではなくボノプラザン(P-CAB)を用いる。
d.除菌治療の際のクラリスロマイシンは 400 mg/日がよい。
e.胃がん検診の内視鏡検査でピロリ菌感染が疑われ,感染診断と除菌を行った。

解答2 a,b

解説2 a.陰性高値はEプレート(EIA 法)で測定するときにのみ使用する。
b.繰り返し測定しても胃がん予防にはならない。陽性者には感染確認を行う。

第 15 回 音羽呼吸器連携会
とき:11 月 20 日(木)  ところ:WEB 配信

「肺癌診療ガイドラインアップデート

〜遭遇するかもしれない免疫関連有害事象 irAE を含めて〜」
洛和会音羽病院呼吸器内科 副部長 田宮 暢代 氏

設 問 免疫チェックポイント阻害剤をうけているかかりつけ患者が免疫関連有害事象を疑う症状は何か?
主な8つのうち,2つを答えよ。

解 答 発熱,吐き気,意識レベル低下,だるさ,呼吸困難,腹痛,頭痛,手足の脱力(のうち,2つ)

「喘息・咳嗽診療における症状誘発因子・併存症の重要性

〜当院紹介患者さんの解析から〜」
京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学 病院助教 砂留 広伸 氏

設 問 喘息患者において,2型炎症(アトピー炎症・好酸球性炎症)亢進を示唆する所見を2つ選べ。
① 末梢血好酸球高値
② 末梢血好中球高値
③ 呼気一酸化窒素(NO)高値
④ 肺活量(VC)低値

解 答 ①,③

2026年3月1日号TOP