観血的検査前および観血的手術前として実施されるHIV検査について

 HIV検査については,留意事項通知にて「間質性肺炎等後天性免疫不全症候群の疾病と鑑別が難しい疾病が認められる場合」や「HIVの感染に関連しやすい性感染症が認められる場合,既往がある場合又は疑われる場合でHIV感染症を疑う場合」および「輸血後または血漿成分製剤の輸注後」にのみ,HIV感染症を疑わせる自他覚症状なく算定できる,とされています(参照:医科点数表の解釈(令和4年4月版)P477)。
 一方で,輸血療法の実施に関する指針においては「受血者(患者)の感染の有無を確認するために,医師が感染リスクを考慮し,感染が疑われる場合などには,輸血前にHIV抗体検査を行い,その結果が陰性であれば,輸血後2~3ヶ月以降に抗体検査等を行う必要がある」とされています。
 上記を踏まえ,観血的検査前および観血的手術前の画一的な実施は認められませんので,ご留意ください。

2023年2月1日号TOP