オンライン請求医療機関における返戻再請求のオンライン化について

 京都医報令和4年11月15日号保険だよりで既報のとおり,返戻再請求および再審査申出のオンライン化について,システム事業者の対応状況等を踏まえ,令和5年3月原請求分から,紙媒体で返戻されたレセプトに係る再請求を除き,オンライン請求医療機関等においては再請求をオンラインによるものとされているところです。
 今般,厚労省より,当該取り扱いに関して下記のとおり案内がありましたのでお知らせします。

オンラインによる返戻再請求の実施について
 2023年(令和5年)4月以降にオンライン請求医療機関・薬局が行うレセプトの返戻再請求は,診療・調剤年月に関わらず,オンラインで実施いただく必要※があります。
 想定される事務の流れは次頁のとおり。
 貴施設の現状を踏まえ,オンライン化の対応に伴って発生する運用の変更箇所等に関するご検討をお願いいたします。

 ※医療機関・薬局における具体的な例

3月原請求分(通常2月診療・調剤分を指す)の場合,審査支払機関が3月に審査を行い,4月上旬にレセプトの返戻が発生します。

医療機関・薬局は,当該レセプトを4月に再請求することが想定され,オンラインでの対応が必要となります。なお,1月診療・調剤分以前の返戻レセプトを4月以降に再請求する場合も,オンラインにより再請求することとなります。


【オンライン請求のメリット】
✓電子レセプトとしての一元管理が可能となります。
✓紙媒体による請求における搬送時の破損や紛失の問題がなくなります。また,セキュリティが確保されたネットワーク回線を使用するため,安全な請求が可能です。
✓事務的な記録誤り等により返戻となるエラーをチェックできます。また,当月のうち(12日まで)にエラーを訂正し再提出することができます。

オンラインによるレセプトの返戻再請求については,下記資料もご参照ください。
オンラインによる返戻再請求のご案内
−オンライン請求を実施されている保険医療機関及び保険薬局の皆さまへ−
https://www.ssk.or.jp/seikyushiharai/online/iryokikan/iryokikan_h281214/index.html

▷オンラインによる返戻再請求の実施手順(代表的な例)
【事務の流れ】

  • ⓪’返戻レセプトがあることを確認する。
    • ※オンライン請求を実施されている場合,直近3か月分のうち,未ダウンロードの返戻レセプトがあれば,オンライン請求システムへのログイン後トップページ画面の『処理状況』欄に,『未ダウンロードの返戻レセプトがあります。返戻レセプトボタンの「原審査分」からダウンロードして下さい。』と表示されます。この通知で返戻がなされたことを確認できます。
    • ※引き続き紙媒体の返戻レセプトが届くため,それによっても返戻がなされたことは確認できます。
  • ①オンライン請求用端末を使用して,オンライン請求システムから返戻データをダウンロードする。
  • ②ダウンロードした返戻データを,レセプトコンピュータ(以下,レセコン)へ取り込む。
    • ※オンライン請求端末とレセコンが分離している場合には,端末間のデータの移動が必要となります。
  • ③返戻データの確認と修正を行う。
    • ※審査支払機関から届く紙媒体の返戻レセプトを用いることも可能です。
  • ④レセコンで該当するレセプト(入力データ)を修正し,再請求用のレセプトデータ(以下,再請求データ)を作成する。
  • ⑤再請求データをオンライン請求用の端末で読み込む。
  • ⑥再請求データについて,当月請求のレセプトと併せて,オンライン請求用端末からオンライン請求システムへ送信し,再請求を行う。
  • 注:紙媒体での返戻は令和6年度中に廃止を目指すこととされています。

※再請求の際は,再請求の記録条件仕様に基づいたレセプトデータの作成が必要となります。

2023年2月1日号TOP