2020年5月1日号
厚労省からの通知である「異なるワクチンの接種間隔に係る添付文書の『使用上の注意』の改訂について」の内容を説明。本年10 月に実施のため, 本件の会員への周知は時期を改めて行うことが示された。
新型コロナウイルス感染症対策に関する動向および府医のこれまでの活動内容が説明された。
地区から寄せられた主な質問は下記のとおり。
① 今後は重症者の早期発見が重要であり,流行地域が分かるような情報提供が必要となる。
② 保育園児を扱う中で防護服の着用は難しいため,対応方法の提示をお願いしたい。
③ インフルエンザの迅速検査をしないように通知してきたのが厚労省ではなく,日医であることに不安を覚えるが,いかがなものか。
④ 在宅医療でも感染ルートの判明しないものが出てくるであろう。肺炎診断も難しく,入院もままならないがいかがなものか。
これに対し,府医から関係機関への申し入れを行う旨が伝えられた。
府医HP・会員向け相談窓口・「京かぜマップ」の紹介と協力が求められた。また,追加議題として,新型コロナウイルス感染症対策により,学校健診を4月中には実施しない方向で,府教委をはじめとする関係団体と協議することが伝えられ, 地区医各位にも感染防止の観点から府医の方針への協調が求められた。
マスクの配布について,府医からの配布状況, 国から今後に配布される26 万枚を早急に配布するよう行政に申し入れている旨が説明された。また,介護施設への布マスクの配布,あるいはエタノールの不足についても現況を報告。このエタノールについて,古村庶務担当理事(福知山)より,原因はエタノールそのものの不足ではなく, 中国において生産されている容器不足が問題であり,今般の非常事態に鑑み,規制緩和を政府に申し入れるべきとの提案が出された。
今般の新型コロナウイルス感染症拡大を受けて,介護認定に関する臨時的な取り扱いについて説明された。
4月1日号の京都医報に同封される新型コロナウイルス感染症関連情報の第6報としての「Q& A追補版」に関する説明を行った。
この内容に関連して,地区からは,濃厚接触者となれば14 日間の診療停止となり医療継続ができなくなるとの意見もあり,手指消毒やマスクの徹底により,これを避けるように府医側から依頼し,一律にこれを実施することで医療体制を維持するための理解を求めた。
事前に地区から寄せられた質問について,回答した。
主な質問および回答は以下のとおり。
クリニックにおけるインフルエンザ検査は,エアロゾル発生による医療者感染のリスクが高く, 指定医療機関で行ってほしいとの質問については,インフルエンザ検査は鼻腔からの検体採取になるため,エアロゾルは発生しない。標準予防策を講じることが困難な場合は,検査をせずに薬を処方することも可能であると説明。追補版Q&A を参考にしてほしいと補足した。
マスク供給の見通し・マスクなしでの診療の可否についての質問に対しては,誰もがコロナウイルスを保有している可能性があることを考慮し, すべての患者診療において,標準予防策であるサージカルマスクの着用・手指衛生の励行徹底を説明。また,患者が発熱や上気道症状を有する場合であっても,検体採取やエアロゾルが発生する可能性のある手技を実施しないときは,標準予防策の徹底で差し支えないと回答。
地区からの意見として,このような情勢ではマスクをしていなければ,医師としての信頼を損ねるようなことにもなりかねないため,物資が不足する状況の中でもマスクをするように努力すべきといった考えや,休業補償を求める声が寄せられた。