2023年4月1日号
心地よい春うららな陽気となった令和5年3月7日(火),本校体育館において令和4年度卒業式を挙行しました。晴れやかで爽やかな看護の制服(戴帽姿)に身を包んだ全学科・課程の卒業生143名(助産学科第14期生19名,看護学科3年課程第21期生84名,同2年課程第27期生40名)が3年ぶりに一堂に会し,卒業の喜びをともに分かち合いました。校長式辞では,今後の新型コロナウイルス感染症の5類への移行を見据えた医療現場における新たな取組みへの対応など,「これからも“看護のこころ”を大切に,患者やそのご家族の気持ちや不安にいち早く気付くことができる助産師・看護師であってほしい」との温かい花向けの言葉があり,卒業生たちは,卒業証書を手に数々の思い出や学友との絆をかみしめながら,これからの人生に大きな希望と夢を抱いて巣立ちました。
式後には,校長から看護学科2年課程の閉課程が宣言され,昭和48年4月に看護科定時制として誕生し,平成14年4月からは現在の全日制2年課程として1,722名もの卒業生を送り出した,看護専門課程 看護学科2年課程の長い歴史に幕が下ろされました。
残念ながら,今年度も学校関係者だけでの式典となり,実習関係施設の皆様や日々応援し支えてくださったご家族の方々の臨席は叶いませんでしたが,卒業生諸君には,今後お世話になる医療関係者の皆様や患者さんをはじめ,多くの方々から信頼され,慕われ,愛される助産師・看護師として社会に大きく貢献してくれることを心から願っています。
助産学科 14期生 横江 光
4月,助産師を志した仲間とともに入学し,気付けば卒業を迎える時期となりました。助産学科の1年はとても濃厚な1年間だったと感じています。助産師はお産に関わる人というイメージが強かった私ですが,座学や実習を通して,「助産師は女性の一生に寄り添い支える素晴らしい存在であること」に気付きました。実習では,あらゆるライフステージの女性へのケアや支援について,自分には何ができるか,具体的に考える機会となりました。特に,分娩介助実習では,新たな命の誕生の場面に立ち会わせていただき多くの学びを得ることができ,女性や家族にとっての大切な場面に受け入れてくださったご家族の皆様に感謝しております。また,ご指導いただいた講師や指導者様,先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。そして,ここまで乗り越えてきた仲間とともに卒業できることがとても幸せです。これから助産師として,初心を忘れず出会う方々とのご縁を大切にし,日々精進していきたいと思います。
看護学科3年課程 21期生 藤井貴紗乃
まだ,私は生まれて20年しか生きていませんが,その中でもこの3年間が一番濃く,一瞬で過ぎ去ったように思います。コロナ禍で始まった「初めて聞く専門用語や看護技術に戸惑った授業」「大量の試験と被さるようにある数々の課題」「看護師の役割と責任の重さへの実感」「目の前の患者さんと自分に向き合い続ける実習」,そして3年間の集大成となる「国家試験」を終えました。しんどいことも沢山あり,看護の道を選んだことを後悔したことや不安になったときもありました。しかし,親身になって教えてくださる先生方や同じ道を目指す仲間,ずっと暖かく見守りエールを送り続けてくれる家族がいたからこそ,ここまで来ることができました。挑戦したり,経験したことのないことには,必ず苦しさや辛さがあると思います。未来で出会う方々,今まで関わったすべての人に感謝の気持ちを持ち,その人たちのためにも3年間の学びや思い出を胸に,努力を惜しまず立派な看護師となれるよう歩んでいきたいと思います。
看護学科2年課程 27期生 関屋 竜子
私は本校の准看護科を卒業後,9年間臨床で患者さんと関わらせていただきました。そのような中あらゆる場面で自身の知識不足を痛感し,「もう一度看護を学びたい」と決心して,看護学科2年課程が閉課程となる最後の年に入学しました。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中にもかかわらず,実習先や患者さんのご理解,また「臨地にこだわり続ける」という教員の熱心なご指導のもと,私たちは最後まで臨地での経験をもとに看護を学ばせていただくことができました。そこでは座学だけでは決して得ることのできない,礼節を重んじ人の心のありようを踏まえた上でのきめこまやかな絆づくり,また「妥協することなく,個別性のある看護を追求する」といった真っ直ぐな教えは,今の私たちの糧になっていると確信しています。春から看護師としてそれぞれの道を歩みだします。期待と不安が交錯しますが「大丈夫。どんな時も笑顔で‼」という私たちの合言葉を胸に,実りある看護師人生を歩んでいけるよう日々精進していきたいと思います。