松井執行部 4期目 発足

新執行部役員に就任して

再任の挨拶  理事 三 木 秀樹

 松井府医会長の下,4回目の理事の再任を務めさせていただきます。現在は精神疾患に関連する事業,委員会だけでなく,他の委員会でも精神科専門医の意見が必要な機会が増えています。そのような時にも,医師会の理事として精神科医が参加することも大事なことと考えます。今期は,生保,精神保健対策,難病・障碍者福祉対策で主務,また保険指導,認知症対策,産業保健,配偶者 DV で副主務を担当させていただきます。
 生保担当としては,「生活保護個別指導(懇談)」を担当します。この3年間は新型コロナウイルス感染症のため中止になっていました。再開されれば,皆様の病院・医院に行政の方と一緒に訪問させていただきます。「個別指導」という名がつくため,警戒されることもありますが,「生保受給者の就労可否」のご意見を伺うことと日頃の生保関係で困っていることの意見交換ですので,気楽に受けていただきたいと思います。
 また,新型コロナウイルス感染症が5類相当になりましたが,この間の休業・失業,様々な生活様式の変化,学校・仕事の関わり方の変化等により多くの方がメンタルに変調をきたしています。若年者の自殺率も上昇しています。そして,「ポストコロナ」と言われるこれから,更なる問題が現れると思われます。今後は,府医理事,産業保健担当・副主務として,京都府・京都市が開催するこれらの関連会議に参加することで,少しでも精神科専門家としての意見を反映させ,関係諸団体と連携してより良い実効策が実施できるように助言・協力していきたいと思います。
 会員の皆様のご指導ご鞭撻のほど,よろしくお願いします。

再任のご挨拶  理事 内田 寛治

 今期も府医理事を務めさせていただくことになりました。改めまして,よろしくお願いいたします。
 前期はコロナのため,ほとんどが Web での会議となり,先生方と対面でお会いする機会が少なく残念に思っておりました。今後のコロナの動向にもよりますが,今期はできるだけ対面でお会いして意見交換し,懇親を深められることを期待しております。しかし,特に遠方の先生方は,現地に行かなくてもWeb で会議に参加できるというメリットもありますので,ハイブリッド開催など状況に応じて対応できればと考えております。
 保険医療関係では,主担当はなくなりましたが,副担当として今までの経験を活かしてサポートしていきたいと思っております。
 日医は組織強化に力を入れておりますが,府医も会員増強に向けて研修医,勤務医との「つながり」をキーワードに KMA. com を立ち上げました。地区医の先生方におかれましてもご理解ご協力をお願いいたします。
 松井執行部4期目となります。皆様のさらなるご支援をよろしくお願いいたします。

再任のご挨拶  理事 畑 雅之

 今期も引続き府医理事を務めさせていただきます。この3年間,コロナの影響で山陰線は間引き運転が続きいつも利用している時間の特急がたびたび運休となり,車で園部まで行き快速を使うこともありましたが,やっと平常運転になりました。帰りも特急が2時間に1本の時間帯があり仕方なく普通電車で倍の時間をかけて帰ることもありました。行きが綾部駅で二条駅の改札を出る場合は問題ありませんが,帰りが綾部駅の場合は post pay の IC カードの使用はできますが自動引き落としの対応となっておらずチャージの必要があり戸惑いました。
 今期は主務を外れ保険では主に国民健康保険団体連合会と府内市町村国保運営協議会委員連絡会,北部の新規個別指導を担当させていただきます。学術,総務にも属していますが時間的な余裕がなく諸先生方にご迷惑をおかけしています。地域医療では引続き糖尿病対策を担当しております。糖尿病対策推進事業委員会を通じ府民公開講座での啓発活動,医療関係者相互の知識のブラッシュアップや連携,糖尿病腎症重症化予防プログラムでは今期は京あんしんネットを活用して主治医と専門医,関連職種,行政との連携を図り腎症の早期介入ができる基盤作りや long term eGFR plot を広げるべくさらなる広報と,実際に先生方に利用していただき透析までの期間延長ができるよう進めていきたいと思っております。

再任のご挨拶  理事 髙階 謙一郎

 この度,松井府医執行部において引続き理事を担当させていただくことになりました髙階謙一郎です。理事4期目となります今期も JMAT 等の災害関係,メディカルコントロール等の救急一般を担当させていただきます。
 まさに災害級の COVID-19の感染拡大で現在の京都府内における感染症対策の課題が明白になりました。また,この感染症拡大が平時の救急医療体制にも大きな影響を及ぼすことも明らかになりました。関係機関の情報共有や病床機能の役割分担等の重要性を認識し府医の活動に活かしていきたいと思います。
 災害関連では2019年に締結した4師会協定のさらなる展開を目指していきたいと考えます。各地区医においても救急医療・災害対策において多くの解決すべき課題があると認識しています。担当理事の先生方との連携を深め,各地区においての災害対策にも貢献していきたいと考えています。今年度は,都道府県医理事として初めて第29回日本災害医学会総会・学術集会を松井府医会長とともに主催開催させていただくことになりました。京都府医師会・日本医師会が行ってきた災害対策を発信するとともに,学会で得られた叡智を会員の皆様にお返しできるように頑張りたいと思います。
 日医関係としては外国人医療対策委員会の委員として外国人対策を担当しています。コロナ禍で激減していた訪日外国人でしたが,今年に入り多くの外国人観光客が入洛してきています。今後さらなる増加は明らかであり,その対応にあたる先生方の負担を軽減できるように尽力したいと思います。
 まだまだ,力不足のところもあるかと思いますが,今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

再任のごあいさつ  理事 松田 義和

 このたび引続き5期目の理事を拝命いたしました松田でございます。学術総括,ICT 推進・京あんしんネット,乳幼児保健・学校保健関連を担当いたします。
 新型コロナが5類になって以降,社会生活も緩和され,乳幼児を中心とした感染症が非常に増加しております。また新型コロナも新しい株の感染がじわじわ広がりをみせつつある中,会員の先生方におかれましては,日々地域医療にご協力たまわりまして誠にありがとうございます。
 さて,マイナンバーと健康保険証の一体化をはじめとした,政府主導による現場の状況を十分考慮したとは思えないような施策が医療機関の負担を増大させている中,オンライン資格確認のネットワークを活用した地域医療ネットワークの構築も全国で展開されています。しかしながら全国で統一された形のシステムはまだまだ見通せない状況です。
 府医においては,主に在宅医療ネットワークに供する京あんしんネットを推進していますが,状況の変化に対応できるように新しい仕組みを整えつつあります。現場の意見を十分にくみ取ってより使いやすいものを目指していきたく存じます。
 また,少子化がさらに進む中,国も本格的な対策を講じようとしていますが,乳幼児・学校保健を通して府民の子育て環境をさらに充実していくような取組みに積極的に関わっていく所存です。会員の先生方におかれましても各地域の実情に応じた取組みの中,行政との関わりなど府医としてご協力できることがあればぜひともご意見を頂戴したく存じます。今後とも何卒よろしくご指導たまわりましたら幸いです。

再任のご挨拶  理事 市田 哲郎

 この度,理事再任となりました市田でございます。新任理事としての前期2年はコロナ全盛期という異常な状態で,様々な学びがありました。やはりストレスに晒されると平時には見えない弱点が見えてくるものです。詳細は省きますが,必要なことは地域包括ケアの推進,深化だと考えております。今期も地域医療を中心にスポーツ医学,リハビリテーション,災害対策,ICT,DX に取組んでいきたいと思っております。ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

再任のご挨拶  理事 加藤 則人

 3期目の府医理事を務めさせていただきます加藤則人です。引続き医師の臨床研修を担当することになりました。
 卒後研修では,4月の「新研修医総合オリエンテーション」,夏の「臨床研修屋根瓦塾 KYOTO」,冬の「研修医ワークショップ in KYOTO」を3大事業として取組んでいます。「京都で良医を育てる」との理念に基づいて,若手医師ワーキンググループ,研修サポート委員を始めとする多くの方々の尽力により,他の都道府県医に類を見ない研修医を対象にしたユニークな取組みを展開しています。
 新型コロナウイルス感染症のため,この数年は Web 形式による研修事業が主でした。今期は,Web ならではの長所も活かしながら,対面の良さも活かして,京都の未来の医療を担う若い医師たちに必要な知識やスキルの習得をサポートする機会を提供していきたいと思います。
 微力ですが,できる限り力を尽くす所存ですので,会員の先生方のご指導,ご鞭撻をお願い申し上げます。

新任のご挨拶  理事 尾池 文隆

 この度,新たに府医理事を拝命いたしました尾池文隆と申します。学術・生涯教育,勤務医関係,がん・脳卒中登録事業を主務担当させていただきます。
 コロナ禍といわれたこの3年間,医療機関への社会の要請はダイナミックに変化しました。コロナ以前には,いつもの治療を真面目にこなしていれば「よい医師」でいられたわけですが,医師が果たすべき役割も刻一刻と変化したといえます。振り返ってみれば,医師同士,医療機関同士の情報交換があったからこそ変わるべき方向性が見えたように感じます。医師会は医師同士のコミュニケーションの中心として,今後もその役割が後退することはないでしょう。
 府医における学術・生涯教育は,会員の先生方に研鑽のための情報・機会を正しく提供していくことが大きな使命ですが,京都医学会への参加などを通じ,研修医に府医の活動に興味を持ってもらうきっかけを提供していくことも大切な役割です。学術・生涯教育委員の先生方のお力をいただいて,今期も活発な活動が行えますよう努めます。
 医師の働き方改革は,過労死やバーンアウトを無くし,医師の健康・人生をよりよいものにするため確かに必要なものです。しかし,現状は矛盾をはらんだまま,労働基準局,医療行政,病院,地域,各々が,現実的な着陸点を探そうと模索している状況にも見えます。この改革は,医療全体にどのような結果をもたらすのでしょう。地域の救急体制は?医師の給与は?病院の経営は?そして,優秀な若者たちが医師を目指してくれる社会になるのか?勤務医部会が少しでも先生方のご意見を拾い上げていけるよう努めてまいります。
 今回は,府医理事という大変重要な任務をいただき,いったい自分ごときにその重責を果たせるのか不安を感じています。しかし,少しでも会員の先生方のお役に立てるよう,精一杯努力させていただく所存です。皆様のご指導,ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

再任のご挨拶  理事 角水 正道

 消化器がん検診・地域医療構想・保険医療(社保)を担当します。
 胃がん内視鏡検診は令和5年,とうとう京都府管外受診制度が始まりました。検診を始められた市町村に在住の方は,登録された府内の検診実施医療機関のどこででも受診できる制度です。クラウド型二次読影システム ASSISTA の導入により府内同一の精度管理が可能となり,次年度以降多くの市町村の参加を期待しております。課題は山積みですが一つ一つを丁寧にみんな一丸となって克服していこうと思っております。また,大腸がん検診は便潜血が陽性となった方の精密検査受診率が永遠の課題です。様々なアイデアを実現に結びつけたいです。
 地域医療構想は,働き方改革・紹介受診重点医療機関・専門医制度など多くの変革が複合かつ並列的に進行して,会員にとって難解な状況かと思います。どうしても病院中心の議論になりがちですが一般開業医にとっても決して無縁ではなく,各地区でのかかりつけ医機能が円滑に発揮できるよう積極的に関わってまいりたいです。
 そして地域包括ケアにつきましては,各地区での多職種連携が進む中,それぞれの地区での課題を個別に把握し,できることからかかわっていきたいです。京都地域包括ケア推進機構とも緊密に連携し,積極的に前向きに事業展開してまいります。前例にとらわれず,いいなと思ったことはどんどん取り入れたいですので,忌憚のないご意見をどうぞよろしくお願い申し上げます。

再任のご挨拶  理事 細田 哲也

 この度,6月の定時代議員会で府医理事に再任していただきました。
 引続き,母子保健,妊婦健診,母体保護法,子宮がん検診等を担当させていただきます。
 コロナにより京都府内での周産期医療の課題が浮き彫りになり,医療者の矜持と連携の必要性を痛感させられました。その上,加速する少子化での医業経営や周産期医療の保持には妊婦健診費増額等での可能な限りの対策も継続が必要と考えております。働き方改革も待ったなしの問題で産婦人科医会や行政との協力が重要性を増します。母体保護法関連では人工妊娠中絶の同意の問題が懸案中にも関わらず,経口中絶薬が4月28日に薬事承認され京都府内での運用を厳重に管理する責務が加わりました。子宮がん検診においては全国に先駆けて対策型検診を実現された先達に恥じないよう,全国で最低である受診率の向上および精度を上げるためのHPV 併用検診の実現を目指します。
 私個人は非力ではありますが優秀な事務局と各委員会の委員の方々のお力をお借りして邁進してまいりたいと思います。今期もご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

再任のご挨拶  理事 武田 貞子

 6月に行われました府医定時代議員会で再任していただき5期目を迎えました。今期は新たに地域医療総括,分掌として乳がん検診,そして前期に引続き京都府医師会看護専門学校を担当いたします。
 「いかにして医師会立看護学校を存続させるか」が日医の医療関係者検討会議で会長諮問となったように,現在,全国の医師会立看護学校が大変厳しい状況におかれています。地域医療を支える看護職の育成に力を発揮してきた医師会ですが,18歳人口の減少と少子高学歴化,看護系大学の増加にともない,この5年間で42校が閉鎖あるいは募集停止となっております。京都府医師会看護専門学校も例に漏れず,准看護師課程と看護師2年課程を閉鎖し,本年度より助産学科と看護師3年課程を二本柱に新たなスタートを切りました。学校間の厳しい競争を生き残るためには高い就職率と国家試験合格率が必要であり,同時に健全な経営を維持するための業務改革が求められております。しかし何よりも豊かな個性を持つ学生たちが確かな看護力を身に付けて様々な医療の現場で活躍することができるように,同じ医療の現場でともに働く我々が教育の場を提供する必要性を強く感じております。
 会員の先生方におかれましては,今後も京都府医師会看護専門学校への変わらぬご理解とご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。

再任のご挨拶  理事 小柳津 治樹

 前期に引続き,健康づくり対策,肺がん対策等を担当させていただくほか,今期より,在宅医療・地域包括ケアサポートセンターも担当することになりました。
 厚生労働省は,2024年度から始める次期の国民健康づくり対策(健康日本21;第3次)で定める新たな数値目標を公表したところです。大きなポイントですが,十分な睡眠時間の確保,食塩制限(1日7グラム未満),ロコモティブシンドロームの防止,喫煙率のさらなる低下,女性の骨粗鬆症検診率上昇等が挙げられています。健康日本21は,健康寿命の延伸を目的とし,生活習慣の改善や食事,運動などの目標を設定しています。国の基本方針を踏まえ,各都道府県が計画を策定し,実現に向けた対策を進めていく運びとなっています。行政とは地域ごとの課題点を共有し,しっかり連携していきたいと考えております。
 肺がん検診に関してですが,府下全域において過去画像を含め完全デジタル化が実現いたしました。クラウドサーバー上においてすべてのデジタル画像を一元管理しているシステム導入は,全国に先駆けた取組みです。このデジタルインフラを生かして,読影医の先生方の業務負担軽減と持続的な読影精度向上を目指した,読影支援システムの開発に取り組んでいます。
 府医の在宅医療推進事業に多大なるご理解,ご支援を賜り誠にありがとうございます。引続き地域医療介護総合確保基金の有効な活用を含め,京都府域における在宅医療の推進に努めてまいります。また,在宅医療への関わり合いは様々なかたちが存在しますが,新たに在宅医療をはじめる医師への情報発信やバックアップ体制の構築は重要課題のひとつとして認識しております。引続き会員の先生方のさらなるご指導,ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

2023年8月15日号TOP