第2回 地区庶務担当理事連絡協議会 (令和2年5月27日開催)

△報告ならびに協議事項

1.新型コロナウイルス感染症への対応について

(1)新型コロナウイルス感染症に関する最近の動きについて

 新型コロナウイルス感染症に関する国の対策および府医の活動等については,京都医報の地域医療部通信4月15日号・5月1日号をご参照いただきたいとした上で,政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」について説明した。

① PCR検査センターについて
 京都府・医師会京都検査センターPCR検査センターについて,複数箇所での検査体制構築のため,出務いただける先生のご協力を募った。ご協力いただける場合は,協力承諾書を京都府医師会地域医療1課宛にFAXしていただくよう依頼した。

② PCR相談センターについて
 3月末の大学のクラスター事案が発生したことを受け,4月29日から京都府の委託事業としてPCR検査を行う京都府・医師会京都検査センターを開所したこと,PCR検査申し込み総数や日・年代・男女・地区別申し込み数について報告。
 また,会員からのPCR検査を受け付ける相談チームについて,俯瞰的視座からの助言をいただきたく,相談チームメンバーの推薦の協力を各地区医に求めた。

③ 宿泊療養施設について
 新型コロナウイルス感染症軽症者における宿泊療養施設について,看護協会・医師会のメンバーで入所者の健康管理・経過観察を行っていることを報告し,宿泊施設の状況・療養者の健康管理・療養解除の考え方等について説明した。

(2)京ころなマップについて

 新型コロナウイルス感染症の第二波への備えとして,感染者の早期発見のため,地域的な感染の広がり状況をリアルタイムに把握できる「京ころなマップ」の運用を開始したことを報告。
 新型コロナウイルスを疑う患者を診療された場合,「京ころなマップ」への入力の協力を求めた。但し,無症状妊婦に対するPCRは対象外のため,入力は不要であることを補足した。

(3)乳幼児健診の実施について

 本年8月末まで,乳幼児健診を含む各種集団健診の実施の自粛をお願いしていたが,早期の健診(特に4ヶ月,8ヶ月)については,乳児健診の法定期間を大きく外れた場合,子どもへの健康上のリスクが高いため,個別健診の実施を行政に交渉していたことを報告。その結果,緊急避難的措置として,府医と各自治体との契約により,乳児の個別健診を実施可能となったことを案内し,本健診事業に参加いただく医療機関の取りまとめを依頼した。

(4)がん検診・特定健診の再開について

 京都府の緊急事態宣言解除を受け,京都市と協議し,各がん検診・特定健診を再開することを報告。各がん検診の再開時期については,以下のとおり。
 個別検診のうち,乳がん検診については,巡回検診に合わせて7月1日から再開。胃がん検診(内視鏡検査),胃がんリスク層別化検診,大腸がん検診(集団を除く),前立腺がん検診,子宮がん検診については,6月1日から再開。
 集団検診のうち,胃がんX線検診(施設・巡回とも),肺がん検診(保健福祉センター),乳がん検診(巡回検診)については,7月1日から実施。肺がん検診,大腸がん検診(集団)については,7月16日までは休止。特定健診については,7月まで中止。

(5)アルコールの希望者への配布について

 府医へ寄贈された手指消毒用製品等について,会員からの希望を募って配布することを案内した。

2.産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付等状況報告書の提出期限延長について

 前年度の産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付状況の年次報告書の提出は,排出業者が毎年6月30日までに行うとされているが,「新型コロナウイルス感染症に対処するための廃棄物処理および清掃に関する法律施行規則の特例を定める省令」の公布・施行により,令和2年の前年度分(2019年4月1日~2020年3月1日)の提出については,10月31日までとされたことを案内した。

◇地区からの協議事項

1.感染防御用品(マスク,消毒用アルコール等)をB会員へも配布する検討について

 福知山の古村庶務担当理事より,府医からの感染防御用品をA会員だけでなく,B会員にも遜色ない程度に配布することが妥当ではないかとの意見が出された。

 武田府医庶務担当理事は,エタノールの入手が非常に困難な時期の最中,各医療機関によって備蓄状態が異なる状況下で,寄贈品の早急な配布のため,各地区医にてご高配の上,配布していただくよう依頼して配布したことを説明。また,救急指定病院へは,国から直接の配布が行われていたこと,日医から寄贈されたKF94のマスクは,希望を募り,府医会員である研修医54名に各5枚配布したことを補足し,各地区に応じた配布を検討いただきたいと理解を求めた。

2.その他

 亀岡市の永井庶務担当理事より,乳児健診について,2ヶ月間,健診が止まっている状況下で,健診時期が過ぎた方における健診希望者への対応と費用についての質問が出された。

 松田府医理事は,4月から中止されている乳幼児健診について,前後期健診に該当する乳児については,健診が中止された時から遡及して,順次,保護者へ案内が送付されるとした。個別健診の費用については,資料のとおり,府内一律で乳児前期(3~4ヶ月)健診は5,990円,乳児後期(8~10ヶ月)健診は5,180円,保護者負担は無料であり,後日,当該市町村に全額請求となることを説明した。

2020年7月1日号TOP