地区だより 東山医師会の現在

広報担当理事 橋平 浩子

 京都市の中でも少子高齢化が進んでいる東山区は2023年8月1日現在 人口は35,573人,高齢化率は31.8%(京都市平均28.5%)であり,東山医師会は会員数115名(A 40名,B1 7名,B2 34名,C 18名,D 16名)で,A会員に限ると平均年齢65.4歳,高齢化率35.1%となり,東山区全体よりも高い高齢化率になっております。新規開業もこの7年間で2件しかなく,絶滅危惧種の医師会になっていると言っても過言ではない状況です。
 ただ所帯が小さいため会員同士の顔の見える関係がしっかりと構築され病診連携,診診連携は非常に円滑に行われております。東山医師会主催の学術講演会を毎月開催し会員の知識のアップデートに努め,年2回はコメディカル在宅医療推進協議会を開催し東山区内の薬局,訪問看護ステーション,歯科等との顔の見える関係の構築と知識情報の共有に努めております。
 東山区で現在問題になっているのはオーバーツーリズムによる弊害です。その弊害とは

  • 通院手段であるタクシー,バスが大勢の観光客の利用により,通院患者が利用できず受診に多大な支障を生じている
  • 訪問診療・訪問看護に際し,道路が渋滞しているだけでなく交通事故にいつ遭ってもおかしくないような道路状況が続き患家の訪問に困難を極めている。
  • 道路渋滞が恒常的に生じており,訪問診療・訪問看護だけでなくデイサービス等の送迎にも支障をきたしている。

 これらの弊害に医療,介護に関わるすべての関係者が苦慮しております。
 今後さらに観光客が増える可能性が高く,これ以上,交通・道路事情が悪化すれば医療・介護を通常に行うことが困難になると予想されます。京都市には通常の医療介護に支障をきたさないような観光行政を要望したいと思います。

東山医師会
〒605-0004
京都市東山区大和大路通三条下ル東入ル若松町393 元有済小学校内
TEL:075-551-2231 FAX:075-551-2232
H P:http://www.higashiyama.kyoto.med.or.jp/
e-mail:m6589dq555e@asahi-net.or.jp
会 長:原田 剛史
会員数:115人(2023.8現在)

2023年12月1日号TOP