2024年11月1日号
福知山医師会広報担当理事 横山 尚樹
福知山の夏のイベントといえば、盆踊り、花火大会、大文字の送り火の3つです。
盆踊りは天正年間に明智光秀が丹波地方を平定し、福知山城を改修した際に町衆が石や木材を運ぶときに「どっこいしょ」「ドッコイセ」とかけ声をかけ、手振り足振り囃し立てたのが始まりと伝えられています。手振りと足振りの複雑さから2006年には認知症の予防のための脳活性化に有効との研究結果が報告されています。また、いわゆるお盆期間中(8月14日から16日)だけでなく、地蔵盆の時期(8月24日前後)にも開催されるというのも特徴です。
大文字の送り火は京都五山の送り火が大変有名ですが、福知山にも丹波大文字の送り火があります。市街地北西にある姫髪山の山腹に大の字が描かれており、毎年8月16日に灯されます。
一番の目玉は花火大会です。福知山の花火大会は昭和7年に開始されたといわれており、最盛期には打ち上げ数20,000発、観客11万人を超える北近畿最大級の花火大会と言われていました。会場である由良川河川敷には多くの屋台が並び大勢の見物客で混雑していました。また、花火大会の開催される8月15日は福知山の盆踊りも開催され、花火大会の会場である由良川河川敷だけでなく、河川敷近くの御霊公園(明智光秀を祀る御霊神社と日本で唯一の堤防を祀る堤防神社があります)および河川敷と御霊公園を結ぶ広小路通りにも数多くの屋台が建ち並び、福知山市民だけでなく周辺市町からも多くの見物客が訪れる夏の一大イベントでした。
2013年8月15日、屋台爆発事故により3名の死亡者、多数の負傷者がでました。この事故はマスコミでも大きく取り上げられたので憶えておられる方も多いと思います。露天商の過失が事故の原因ではありますが、多くの死傷者を出したことから以後中止されていました。
地元の経営者や観光協会などで作る実行委員会が事故の被害者に直接説明し意見を聞いた上で、市民の賛同を得、規模を縮小し、十分な安全対策を講じた上で今年11年ぶりに開催されました。
今年は混雑対策として盆踊りの時期を外し8月11日に開催、河川敷は有料観覧席として人数を制限、屋台も河川敷から少し離れた御霊公園に限定、打ち上げ数も2,000発と規模を縮小しての開催となりましたが、11年ぶりということもあり多くの見物客が訪れていました(主催者発表では見物客は約1万2千人だったとのことです)。また、雑踏を避け会場周辺には足を運ばずに自宅近くから観ている人も多くおられました。
来年以降の開催は今後検討されることになりますが、あのような悲劇が二度と繰り返されることがなく、今後も継続して開催してほしいと思います。
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