2024年11月1日号
設問 1 SGLT2 阻害薬の適応として最も適当なものはどの症例か?
70 歳,女性,慢性糸球体腎炎(推定),血圧124/73mmHg,尿潜血2+,BMI 23,膀胱炎既往なし
① 尿蛋白 0.6g/g・cr,eGFR 55ml/min/1.73m2
② 尿蛋白 0.2g/g・cr,eGFR 55ml/min/1.73m2
③ 尿蛋白 1.0g/g・cr,eGFR 13ml/min/1.73m2
④ 尿蛋白 0.2g/g・cr,eGFR 30ml/min/1.73m2
解答 1 ①
解説 1 糖尿病非合併CKD患者において,蛋白尿を有する場合,SGLT2 阻害薬は腎機能低下の進展抑制およびCVD イベントと死亡の発生抑制が期待できるため,投与を推奨する。
蛋白尿を有さない場合や,eGFR 20ml/ 分/1.73m2 未満でのSGLT2 阻害薬の開始についてはエビデンスがない。
日本腎臓学会編.エビデンスに基づくCKD 診療ガイドライン2023.東京医学社
設問 2 京都府版 eGFR プロットシートのメリットについて答えよ。
解答 2 以下のメリットがある。
・腎機能の予後予測が可能。
・介入すべき症例(専門医紹介も含めて)をピックアップできる。
・薬の介入効果を患者と一緒に共有できる。
設問 1 糖尿病非合併CKD 患者に対するSGLT2 阻害薬の投与は推奨されるか?
解答 1 ・蛋白尿を有する場合,SGLT2阻害薬は腎機能低下の進展抑制およびCVDイベントと死亡の発生抑制が期待できるため,投与を推奨する。
・蛋白尿を有さない場合や,eGFR<20ml/min/1.73m2未満でのSGLT2 阻害薬の開始についてはエビデンスがない。
日本腎臓学会編,エビデンスに基づくCKD 診療ガイドライン2023,東京医学社
解説 1 薬物療法開始初期のeGFR 低下に注意し,3か月以内に30%以上低下した場合には専門医に紹介する。
設問 2 消化管潰瘍,逆流性食道炎の治療や低用量アスピリン投与時における,その再発抑制を目的とした長期的なプロトンポンプ阻害薬併用はCKD 発症,進展のリスクとなるか?
解答 2 プロトンポンプ阻害薬(PPI) の長期的な併用はCKD 発症・進展のリスクとなる可能性があり,治療上必要な場合のみ使用することを提案する。
日本腎臓学会編,エビデンスに基づくCKD 診療ガイドライン2023,東京医学社
設問 1 遅発性ジスキネジアはドパミン遮断薬を中止して期間をおいて起こることがある。◯か×で答えよ。
解答 1 ◯
設問 2 遅発性ジスキネジアがみられれば,起因薬をすぐに中止する。○か×で答えよ。
解答 2 ×
設問 3 遅発性ジスキネジアは遅発性ジストニアと合併することがあり,ジスバルのほかにボツリヌス毒素製剤を併用することもある。○か×で答えよ。
解答 3 ◯
設問 1 メンタルヘルス分野でのAI 導入の課題は何か?
解答 2 ・精神科分野での“診断”の意義
・発症の原因が環境要因と個体側要因が混じり合って構成
・入室の様子,声の抑揚,匂いなどのマルチモーダルな情報収集
・“よくわからないもの”に判断を委ねる気持ち悪さ
・責任の所在
・治療者と患者の治療的関係性
設問 2 オズボーン論文(2013)によると10 ~ 20 年後に米国の労働の何%がAI やロボットに置き換わると予想されているか?
A:10%
B:20%
C:30%
D:40%
E:50%
解答 2 E