2024年12月15日号
設問 1 C型肝炎,肝硬変に対する経口抗ウイルス療法の著効率は 99.2%であり,治療後の肝疾患関連死は1例のみであった。〇か×で答えよ。
解答1 ○
解説 1 治療効果と転帰 n=274
◆ SVR12-SVR8 年:246 例(99.2%)
◆ SVR12 未判定:15 例(5例は EOTR:100%)
◆治療中止:3例(1.17%)
(眩暈;1週目中止2例,2週目中止1例)
◆ SVR 判定なし:3例(1.17%),SVR4 のみ:1例
(EOTR:100%(3/3))
◆ Non-SVR:2例(0.80%)
(2か月目再燃;1例,3か月目再燃;1例)
◆ 死亡:7例(2.74%)
(膵癌2, 肝癌1 ,間質性肺炎1,消化管穿孔1,外傷1,敗血症1)
設問 2 当院での新規C型肝炎,肝硬変の DAA 治療患者さんの約 60%は地域の医療機関からの紹介であった。〇か×で答えよ。
解答 2 ○
解説 2
設問 3 高齢,リウマチ既往,入院時肝機能障害,消化器癌の既往ありの症例では COVID-19 の死亡リスクを高める可能性がある。〇か×で答えよ。
解答 3 ○
解説 3
死亡に寄与する因子
設問 1 糖尿病にともなう心筋梗塞や脳卒中の発症および進行を防止できる方法を見い出す日本国内での大規模臨床試験は何か?
解答 1 J-DOIT3 試験
設問 2 糖尿病治療において,慢性心不全や慢性腎臓病への Additional benefits を期待でき,一部では保険適応となっている薬剤は何か?
解答 2 SGLT-2 阻害薬
設問 1 CKD 治療の考え方を述べよ。
解答 1 1.生活習慣の改善
2.薬剤治療:第1選択は
・SGLT2 阻害剤
・RAS 系阻害剤による降圧
・Statin 投与
3.各種合併症治療
設問 2 糖尿病性腎臓病治療の考え方と注意点を述べよ。
解答 2 1.生活習慣の改善
2.薬剤治療:第1選択は
・Metformin
・SGLT2 阻害剤
3.eGFR<30ml/min では Metformin 中止
心不全治療における SGLT2 阻害薬に関する問題
設問 1 左室駆出率を考えて使う必要があるか?
解答 1 左室駆出率を考えて使う必要はない。
設問 2 薬代が高く中止の要望。最新のガイドラインでの推奨度を述べよ。
解答 2 薬代が高く中止希望があっても,最新ガイドラインでは Class I の薬剤であり,心不全イベント回避,予後改善のためできるだけ継続する。
設問 3 腎障害例では eGFR がどこまで使えるか?
解答 3 エンパグリフロジンは eGFR>20,ダパグリフロジンは eGFR>25 に使用。
設問 4 高齢者には使いにくいか?
解答 4 HFpEF では高齢者こそイベント抑制効果大。
設問 5 高齢者の息切れ・下腿浮腫は本当に心不全の症状か?
解答 5 高齢者の息切れ・下腿浮腫の診断には BNP と循環器専門医を活用。
設問 1 慢性呼吸器疾患を有する患者の急性気管支炎の第一選択薬として推奨されている抗菌薬はどれか?
① スルタミシリン
② アジスロマイシン
③ ラスクフロキサシン
④ セフジトレン・ピボキシル
⑤ クラブラン酸 / アモキシシリン
解答 1 ③
設問 2 PK/PD の理論から薬剤耐性を誘導しにくい薬剤はどれか。2つ選べ。
① ガレノキサシン
② トスフロキサシン
③ シタフロキサシン
④ レボフロキサシン
⑤ ラスクフロキサシン
解答 2 ①,⑤