2025年3月1日号
宇治久世地区 今井 恵子
令和7年1月26日京都ブライトンホテルにて京都府医師婦人会の新年会が行われました。お日柄も良く,お着物をお召しの方が多数いらっしゃる華やかな会でした。
本会では,左京区北白川でA&Sバレエ教室をご主催されているクードリャ沙美先生が,バレエ教室の生徒さんとウクライナダンスをご披露くださいました。
小さなお子さまから成人の方まで20名のダンサーが,とても可愛らしいウクライナの民族衣装を纏っていらっしゃいました。白いブラウスと鮮やかな赤いスカートにはお花の刺繍がたくさん施され,頭には様々な色の小花がちりばめられた花輪をかぶり,花輪から腰までのびた何本もの長いリボンは踊るたびにひらひらと揺れます。ウクライナダンスをはじめて拝見いたしましたが,大地とお花の香りがするような生命力あふれる民族舞踏でした。「ヨーロッパの穀倉」といわれたウクライナでは,大地の恵みに感謝してこの喜びに満ちた舞踏が踊られてきたのだろうと思いを馳せました。幻想的でガラス細工のように作り上げられた舞台芸術であるロシアバレエとは異なった魅力です。幼少の頃からダンスを通じて他民族の文化に触れることは,違う文化でも互いに理解と敬意の気持ちが持てる国際的な感覚を育てることにつながるのではないかと思います。
この日から6日前の1月20日,アメリカではロシアウクライナ戦争を一日で終わらせると宣言したトランプ大統領の就任式が行われました。異例の早さで多数の大統領令が発令され,大幅な政治改革とともにロシアへの停戦交渉が行われている最中です。2025年,世界は行き過ぎたグローバリズムからナショナリズムへ大きく揺り戻されることが予想されます。内向きの一国主義ではなく,各国の個性が尊重される開かれたナショナリズムに向かってほしいと願います。全く違う文化が存在するからそれぞれ美しく,多くの文化が存在するから世界は楽しく興味深いです。どうか春には和平への糸口が見つかっていますように。催しの最後には,新屋会長からバレエ教室の皆様へ,お一人ずつお礼のお言葉とともにお菓子とブルーのリボンがかかった黄色いチューリップが手渡されました。
新年会ではお気持ちの通う京都府医師婦人会の皆様と楽しいお時間を過ごさせていただけましたことに大変感謝をいたします。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。