2025年4月15日号
(敬称略,順不同,◎=委員長, ○=副委員長)
オブザーバー 梶木 繁之(産業保健コンサルティングアルク)
担当副会長 谷口 洋子 / 担当理事 森口 次郎・三木 秀樹・西村 幸秀
このたび産業保健委員会は会長諮問事項「女性の健康課題~産業保健活動における課題の整理と改善に向けた方策について~」の答申をとりまとめ,令和7年3月1日(土),古木委員長より松井府医会長へ提出した。
諮問の背景として,少子高齢化が急速に進行する中,政府は「一億総活躍社会」を提唱する一方で,我が国の労働人口は年々減少しており,女性や高齢者等が健康的に長く働くことの重要性はこれまで以上に増している。経済産業省の調査においても健康経営の取組みの中で最も関心が高いことが「女性の健康問題対策」(56%)であったことなどを受け,委員会として女性の健康課題について協議することとなった。
女性特有の健康課題は月経痛や妊娠・出産,更年期障害や女性の疾病など多岐にわたり,こうした女性の健康障害による労働損失が懸念されている。特に月経にともなう症状や不調の経済的損失は年間で4,911億円とも試算され,企業にとって女性の健康を適切に支援していくことは今後の活動において不可欠なことといえる。
しかし,女性の健康課題への取組みを行っている企業は少なく,生理休暇を導入している割合は21%,乳がんや子宮頸がん検診などの受診を促進しているのは15%未満となっている。そのような状況の中,医学的な立場から女性の健康課題について提言できる産業医の果たす役割は大きいことから,本委員会において産業保健活動における要点を整理し,その状況を改善するための方策について議論を重ね,標記諮問について答申書をとりまとめた。
※答申書の全文は府医ホームページ(京都府医師会各種委員会答申・報告書)に掲載しております。
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