TOPICS – 京都府医師会看護専門学校 令和6年度 卒業式 卒業生 94 名

 令和7年3月4日(火),多くのご来賓やお世話になりました実習関連施設,保護者の皆様方のご臨席を仰ぎ,令和6年度卒業式を厳粛に挙行いたしました。卒業生94名(助産学科第16期生19名,看護学科3年課程第23期生75名)は,晴れやかな看護の制服(戴帽姿)に身を包み,一人ひとりが凛とした表情で式に臨みました。
 校長式辞では,「多様化する医療従事者への社会的ニーズに応えられるよう,初心を忘れることなく強い志を持って何事にも挫けることなく立ち向い,命の尊厳を尊重する心ある助産師,看護師として活躍して欲しい」との温かい花向けの言葉があり,引き続いて,ご来賓を代表して京都府知事様(代理)ならびに京都市長様(代理),実習施設代表として宇治おうばく病院看護部長工藤祝子様からご祝辞をいただきました。本校卒業生でもある工藤様からは,伝統ある校歌の一節「看護の業(みとりのわざ)をみがきつつ…」を引用した心温まる激励のお言葉を頂戴しました。卒業生たちは,卒業証書を手に数々の思い出や学友との絆をかみしめながら,これからの人生に大きな夢と希望を抱いて巣立ちました。
 卒業生諸君には,今後お世話になります医療関係者の皆様や患者さんをはじめ,多くの方々から信頼され,慕われ,愛される助産師・看護師として社会に大きく貢献してくれることを心から願っています。

卒業生のことば

助産学科 16 期生  三浦 晴花

 「対象者さんにとっていちばんの理解者となれる助産師になりたい」という思いを胸に入学し,無事に卒業を迎えることができました。知識や技術面での成長は勿論,様々な価値観に触れることで,人としても大きく成長できた1年となりました。
 座学では,ハンディキャップをもつ子どもを育てるお母さんに直接お話を聞いたことが印象的でした。子育てをしていく中での葛藤や思いなど,生の声を聞かせていただくことで,新たな発見や学びが多くあり,心動かされる自分を実感することができました。実習では,母子の命を預かる責任から不安が大きくなり,自分自身の力不足に悔しい思いをしたことが何度もありました。そのような時,同じ目標をもつ16期生という仲間と支え合い,お互いに高め合ったことで成長することができました。先生方には,学習面だけでなく学生の目線に寄り添い人間力を伸ばしていただき,そして,常に支えていただき,無事,卒業を迎えられたと感じています。
 多くの学びをくださった女性とご家族,ご指導くださった講師や指導者,先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。この学びを今後に繋げ,これから出会う方々とのご縁を大切に,助産師として日々自己対峙し,成長し続けていきます。

看護学科3年課程 23 期生  宇佐美 美樹

 30代での新たなスタートに大きな不安を抱きながら入学したあの日から,早いもので3年が経ち,卒業の日を迎えることができました。この3年間は,私にとってかけがえのない成長の日々でした。「お母さん,頑張って」と子どもに背中を押され,スタートした学生生活。しかし,家事・育児・勉学の両立は想像以上に大変で,何度も心が折れそうになりました。そのような時も,学校では様々な事情を抱えながらも弱音を吐かず,日々奮闘する仲間や,私たちに心から向き合い看護を教えてくださった熱心な教員に支えられ,「下を向いている場合じゃない」と勇気をもらい,歩みを続けることができました。
 また,実習で出会った患者様は,どなたも辛い治療の最中にもかかわらず,「勉強頑張ってね,あなたなら良い看護師さんになると信じてるわ」と,私たちの未来を想って温かい言葉をかけていただきました。あの言葉がどれほど励みになったか,今でも心に刻まれています。
 4月からは,晴れて看護師として患者様に寄り添う立場になります。これまで支えてくださった仲間,教員,家族,そして患者様の想いを胸に,今度は私が患者様の未来を信じ,支え続けていきたいと思っています。
 今日まで支えてくださった皆様への感謝の気持ちを看護の心に変えて日々精進してまいります。

2025年4月15日号TOP