地域医療部通信 – 宿泊療養9月末までのまとめ

 入所者数は表1のとおり第1波85 名,第2波365 名,合計450 名である。入所者の平均年齢は第1波39.4 歳,第2波29.7歳と,第2波の方が10 歳若くなっている。これは,第1波は20 代から50 代まで均等に入所者がいるのに対し,第2波は,20歳代が42%と多く,接待をともなう飲食店関係者,大学生の飲み会でのクラスター発生が原因で,30 歳から40 歳代も飲食店関係での濃厚接触者であった。10 歳代は部活動や試合でのクラスターである(グラフ1)。

表1

グラフ1 年代別の状況

 入所者数の推移はグラフ2に示すとおり,第1波は4月に多く,第2波は8月がピークであった。地域別では京都市内が71%であった(グラフ3)。症状の有無では第1波,第2波ともに有症状者が8割以上である(表2)。その主なものは発熱,咳,咽頭痛,倦怠感,味覚・嗅覚障害である。発症から入所までの日数,陽性判明から入所までの日数,入所日数は,それぞれ第1波に比し第2波は短縮していた。第1波ではPCR 検査をするまでに37.5 度以上の発熱が4日以上続いていること等の条件があったことや,退所の基準が,症状消失後24 時間以上あけて2回連続PCR 検査の陰性を確認することであったが,第2波では発症からPCR 検査までが短縮し,軽症者の入所が多く,退所の基準が発症から10 日を経過し,症状消失後3日を経過していることに変更されたことによる。

グラフ2 入所者数の推移

グラフ3 地域別の状況

表2

2020年11月15日号TOP