2025年11月15日号
有本太一郎(中京西部)
川上 明(伏 見)
新田 哲久(宇治久世)
鈴木 克洋(北 丹)
安田 雄司(下京西部)
◎榎堀 徹(山 科)
中所 英樹(綴 喜)
髙山 浩一(府医大)
阿部俊太郎(左 京)
張田 幸(乙 訓)
○下山 恵司(福知山)
(敬称略,順不同,◎=委員長,○=副委員長)
担当副会長 谷口 洋子 / 担当理事 小柳津治樹
10月15日(水),第1回の肺がん対策委員会が開催された。
冒頭,谷口府医副会長より委員への就任に対し謝意が示され,今期も引続き検診精度と受診率の向上について検討してほしいとの挨拶がなされた。
今期の委員会は12名の委員で構成され,委員の互選により委員長には榎堀徹氏(山科),副委員長には下山恵司氏(福知山)が選出された。また,京都府,京都市,京都予防医学センター,システム担当のPSP社がオブザーバーとして出席した。
続いて,京都予防医学センターと事務局より肺がん検診の実施状況を報告。2024年度は京都府全体で63,123名が受診し,要精検率は2.7%,精検受診率は87.5%,がんの発見率は0.087%(発見数55件)であった。
また,コロナ禍以降,小学校での集団検診が中止されている京都市においては,受診者数がそれ以前の65%程度に落ち込んでおり,受診率の回復が喫緊の課題となっている。京都市の担当課からは,受診勧奨の取組みを強化していくとともに,受診機会を拡充するため,現行の集団検診,保健センターでの施設検診に加えて,個別医療機関で胸部検診を実施できないか検討していきたいとの説明がなされた。委員からは,新たに個別医療機関で実施する場合は,比較読影の実施方法等,検診精度の管理が問題となることが指摘され,引続き実施方法については協議していくこととなった。
一方,4月に国立がん研究センターが改定した肺がん検診ガイドラインでは,重喫煙者に対する喀痰細胞診検査は非推奨となり,代わりに重喫煙者に対する低線量CT検査(50-74歳,1年に1回)が推奨とされた。実際の市町村の検診に低線量CT検査が採用される時期は未定だが,委員会としては国の検討状況を注視するとともに,実際に京都府で低線量CT検査を実施する場合の課題について協議をしていく。