2025年12月1日号
会長 中野 昌彦
下京西部医師会は、他の多くの地区医師会と同様に昭和22年に創設され、70年以上の活動を続けております、となっております。それでは、それより以前はどんな状態だったか、について少し調べましたところ、府医の前身に京都市医師会なる団体が存在し、その京都市医師会内に下京支部があり、その下京支部が第1支部と第2支部に分けられ、第1支部が東側で現在の下京東部医師会、そして第2支部が西側で現在の下京西部医師会(以下、「下西」という)と記されております。因みに、当時(昭和22年頃)まだ南区は存在しませんでした(南区の発足は昭和30年)。
京都府内には26の郡市区医師会がありますが、会員数で申しますと当医師会は390名余りと多い方から3番目に位置します。会員区分で申しますと、A、D会員が157名、B会員が226名(令和7年7月現在)でB会員の方が多い形態となっております。と申しますのも下西には、病院が大小14あり、それら病院のB会員の先生方に下西は支えられている、という状態です。事業所の数は、下京区が77、南区が48とかなり拮抗しており、最近では南区の院所の数が増えてきている感があります。
下西の事業としましては、会員の資質の維持・向上のため、会員を対象に学術講演会、各種症例研究会等を開催し、自己研鑽に勤めております。特に、下西集談会は30回をも超える息の長い集談会で、年1回ではありますが医歯薬介護の数十題にも及ぶ演題が提出され、あれこれ意見を交じあわせております。この会では、平成28年、日本医師会の赤ひげ大賞を受賞された大森浩二先生がその賞金を下西に寄付され、それを原資とした“大森浩二赤ひげ記念賞”が毎年優秀作品に贈られています。
また、もう一つの事業の柱は、地域の保健・医療・福祉の増進に資する事業に積極的に関与していくことです。具体的には、府民・市民の皆様を対象に、参加していただいた方の健康で健やかな生活の一助となるよう、毎年、健康まつり、健康教室、市民公開フォーラム等を共催したり、京都市の実施する胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん検診、特定健康診査等へ医師を派遣したり、行政、消防局等と協力し防災関連事業等にも積極的に実施しております。
特に特定健診に関して申しますと、1868年、明治新政府が始まり荒廃した京都の復興のためには教育に力を入れねばならないと、町衆がお金を出して小学校を建設したという経緯があります(いわゆる番組小学校)。言わばおらが作った学校で行われる住民の健康を守るための(特定)健診に対して、町衆はかなりの入れ込みようがありましたが、コロナ禍以降まだこの健診が学校での再開はされおらないのは少し残念な気がしてなりません。
平成30年から京都市より当医師会に委託されている在宅医療・介護連携センター事業は、住民の高齢化が進む中、医療と介護のスムーズな連携のもと、依頼者の要望に応える存在として、病院、診療所、歯科医師会、薬剤師会、地域包括支援センター等との連携を通じて運営を行っております。以上、雑駁ではありますが、当医師会の紹介とさせていただきます。
一般社団法人下京西部医師会
〒 601-8452
京都市南区唐橋堂ノ前町 15-9
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会 長:中野 昌彦
会員数:387 人(2025.11 現在)