地区だより 中京東部医師会

会長 やすの医院 安野 哲也

 皆様こんにちは。今回は中京東部医師会の紹介をさせていただきます。当会は、北は丸太町、南は四条、西は烏丸、東は鴨川に囲まれた地区で、旧学区の関係で二条以北は室町あたりまでを含んでおります。旧家も多ければ新しく建ったマンションも多い、古い文化と新しい文化が融合している地区です。ビジネス街も商店街も歓楽街もある、いろいろな文化を内包するエネルギーに満ちた地区です。
 会員数は160名、そのうちA会員が83名です。入院設備のある病院はありません。柳馬場の御池に京都市保健所があり、そちらも当会の会員になっていただいております。会員の方々も、古くから代々医院をやっておられる先生もおられれば、賃貸や医療ビルに新たに来られた先生もおられ、患者さんも古くから住んでおられる方、新しく引っ越してこられた方、 ビジネス街や商業施設で働いておられる方、様々な年代の様々な生活様式の方がおられます。
 大きな病院がない代わりに、専門的な知識、技能を持ったDrが多く集まっていて、研修会や新年会など、和気あいあいとした雰囲気ながらも活発な意見交換が行われています。
 俳句の秋の季語に、「紅葉且つ散る」という語があります。これから紅葉しようとする木がある一方で散ろうとする木もある光景や、あるいは今まさに紅葉盛りの木から、はらはらと散り落ちる葉が見られる風情を表す季語です。ちなみに「紅葉散る」は冬の季語です。
 当地区を例えるなら、この「紅葉且つ散る」という、新しいものと古いものが混在して一つの美しい光景を作り出しているさまを表す言葉がぴったりではないかと思います。ビルの多い地区ですが、京都文化博物館や中央郵便局などレンガ造りの施設だったり(写真1)、木屋町の華やかな夜の光に映える高瀬川だったり(写真2)、姉小路など町屋の町並みだったりと(写真3)、叙情豊かなところもたくさんある地区です。

写真1 文化博物館から烏丸を望む。NTTの巨大アンテナの向こうに中央郵便局の台形の屋根が見える。

写真2 六角付近から南を望む。

写真3 姉小路の町屋。かつて茶道具屋だった料亭。隣は新しい住宅。

 ただ、やはり当地区にも高齢化の波は押し寄せており、老々介護、認々介護などの問題もだんだんと増えてきております。これは今後当会も取り組んでいかないといけない大きな問題の一つです。
 これからも当会は研修研鑽を重ね、この「紅葉且つ散る」地区を「紅葉散る」地区にしないようにしていかねばなりません。まあ、それはそれで趣深い光景ではありますが。
 他地区、特に近隣の地区の先生方と支えあいながら、ぜひこういう地区であり続けたいと願っております。皆様今後ともご指導ご鞭撻、何卒よろしくお願いいたします。

一般社団法人 中京東部医師会
〒604-0952
京都市中京区富小路通二条下ル俵屋町197
京都教会内3F
TEL:075-255-5731 FAX:075-255-5760
H P:http://www.naka-higashi.kyoto.med.or.jp/
e-mail:nakahigashi@guitar.ocn.ne.jp
会 長:安野 哲也
会員数:160人(2020.11現在)

2020年12月1日号TOP