薬価基準の一部改正等について

 3月17日付厚生労働省告示第89号,第90号および第91号をもって薬価基準等の一部が改正され,3月18日から適用されました(ただし,厚生労働省告示第89号の改正規定は,4月1日または6月1日から適用)ので,概要を下記のとおりお知らせします。

新たに収載されたもの(令和8年4月1日から適用)

< 内 用 薬 >

< 注 射 薬 >

< 外 用 薬 >

費用対効果評価結果に基づき価格調整されたもの(令和8年6月1日から適用)

< 内 用 薬 >

掲示事項等告示の一部改正について

(1) アパダムターゼ アルファ・シナキサダムターゼ アルファ製剤及びオリプダーゼ アルファ製剤について,掲示事項等告示第10第1号の「療担規則第20条第2号ト及び療担基準第20条第3号トの厚生労働大臣が定める保険医が投与することができる注射薬」として定めたものであること。

(2) 新医薬品(医薬品医療機器等法第14条の4第1項第1号に規定する新医薬品をいう。)については,掲示事項等告示第10第2号(1)に規定する新医薬品に係る投薬期間制限(14日分を限度とする。)が適用されるが,新たに当該制限の例外とした新医薬品は,次のとおりであること。
・ボラニゴ錠10mg(1回の投薬量が30日分以内である場合に限る。)

特掲診療料告示の一部改正について

 アパダムターゼ アルファ・シナキサダムターゼ アルファ製剤及びオリプダーゼ アルファ製剤について,特掲診療料の施設基準等別表第9「在宅自己注射指導管理料,間歇注入シリンジポンプ加算,持続血糖測定器加算及び注入器用注射針加算に規定する注射薬」として定めたものであること。

薬価基準の一部改正にともなう留意事項について

  •  ザズベイカプセル 30mg
    •  本製剤の効能及び効果に関連する注意において,「本剤は,抑うつ症状が認められる患者の急性期治療に用いること。抑うつ症状が寛解又は回復した患者における再燃・再発の予防を目的とした投与は行わないこと。」とされていることから,うつ病・うつ状態の診断及び治療に精通した医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例に使用すること。
    •  本製剤の用法又は用量に関連する注意において,「薬物依存を生じるおそれがあるので,用法・用量を遵守するとともに,本剤による治療を再度行う場合には,治療上の必要性を十分に検討すること。」,「本剤を14日間投与し,抑うつ症状が寛解又は回復した後に再燃・再発が認められ,本剤による治療を再度選択する場合には,必ず本剤投与終了から6週間以上の間隔をあけること。本剤による治療を繰り返し行っても再燃・再発する場合には,他の治療法を検討し,漫然と本剤による治療を繰り返さないこと。」及び「本剤14日間投与後に抑うつ症状の改善が認められない場合や,本剤投与終了から6週間未満に抑うつ症状が悪化し薬物療法を行う必要がある場合には,本剤による治療を再度行わずに他の抗うつ薬による治療を行うなど,他の治療法を検討すること。」とされているので,本製剤を14日間投与した後に本製剤による治療を再度行う場合,再投与開始に当たっては,次の事項をレセプトの摘要欄に記載すること。
      ア これまでに実施した本製剤による治療の回数
      イ 前回の本製剤投与終了からの期間
      ウ 前回の本製剤による治療効果も含め,本製剤による再度の治療が必要と判断した理由
    •  本製剤の用法又は用量に関連する注意において,「他の抗うつ薬への本剤の上乗せ効果は示されていないため,他の抗うつ薬で治療中の患者への急性期治療としては,本剤単剤による治療を行うことを検討すること。」とされているので,本製剤は原則,他の抗うつ薬と併用せずに使用すること。
  •  オプスミット小児用分散錠1mg及び同小児用分散錠 2.5mg
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「本剤の使用にあたっては,「17.臨床成績」の項の内容を熟知し,臨床試験に組み入れられた患者の背景(PAHの臨床分類,WHO機能分類,年齢等)を十分に理解した上で,最新の治療ガイドライン等を参考に投与の要否を検討すること。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。
    •  本製剤は,既に薬価収載後1年以上経過している「オプスミット錠10mg」(以下「既収載品」という。)と有効成分が同一であり,今般,既収載品において小児における用法・用量が追加されたことに伴い,当該用法・用量に必要となる製剤として承認された医薬品であることから,掲示事項等告示第10第2号(一)に規定する新医薬品に係る投薬期間制限(14日間を限度とする。)は適用されないものであること。
  •  プリミーフォート経腸用液 6,同経腸用液 8及び同経腸用液CF
    •  本製剤の効能又は効果は,「極低出生体重児等の体重増加不全を呈する新生児及び乳児の栄養管理」とされており,効能又は効果に関連する注意において「本剤は,極低出生体重児の他,特に下記の状態で体重増加不全が認められる場合に使用を検討すること。先天性胃腸障害又は先天性心疾患を有する場合,消化管術後」及び「児の在胎期間,体重,症状,栄養状態に加え,本剤の組成は極低出生体重児における推奨栄養量に基づき設計されていることも考慮して,本剤投与の適否を判断すること。なお,本剤投与の適否の判断においては,最新のガイドライン等を参考にすること。」とされているので,本製剤は原則,極低出生体重児の新生児及び乳児の栄養管理を目的に使用し,極低出生体重児以外の体重増加不全を呈する新生児及び乳児の栄養管理を目的に使用する場合は,最新のガイドライン等を参考に,その必要性を適切に判断し,本製剤の投与が必要と判断した理由をレセプトの摘要欄に記載すること。
    •  本製剤の「17.臨床成績」において,「修正34 週1日から3日以上かけて標準栄養に徐々に切り替えることとされた」とされているので,本製剤を修正34 週以後も継続して使用する場合は,最新のガイドライン等を参考に,その必要性を適切に判断し,本製剤の投与が必要と判断した理由をレセプトの摘要欄に記載すること。
  •  セピエンス顆粒分包 250mg 及び同顆粒分包 1000mg
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において「BH4欠損症に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。」とされており,用法及び用量に関連する注意において「フェニルアラニン水酸化酵素の残存活性の程度等によっては本剤に対する反応性を示さない場合がある。本剤による血中フェニルアラニン濃度の低下作用は,通常,投与開始から2~4週間程度で認められるため,投与開始後2~4週間を目処に血中フェニルアラニン濃度を確認し,低下しない場合は本剤の投与を中止すること。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。
  •  ボラニゴ錠 10mg
    •  本製剤は,新医薬品に係る投与期間制限の例外とされたことを踏まえ,令和8年4月1日から起算して1年を経過していない間は,概ね1カ月に1回の頻度で診察を行うとともに,概ね2週間に1回の頻度で診察又は電話等により患者の状態や服薬の状況等を確認すること。また,その間,本剤処方時には前回処方時以降の当該診察又は電話等による確認の実施年月日をレセプトの摘要欄に記載すること。
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により,IDH1又はIDH2遺伝子変異が確認された患者に投与すること。」とされているので,IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性を確認した検査の実施年月日をレセプトに記載すること。
       なお,当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし,本剤の初回投与に当たっては,必ず当該検査の実施年月日を記載すること。
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「手術(生検術を含む)後の患者であり,直ちに放射線療法又はアルキル化剤を含む化学療法を実施する必要がない患者を対象とすること。」及び「臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型,組織学的悪性度,病変の画像所見等について,「17.臨床成績」の項の内容を熟知し,本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で,適応患者の選択を行うこと。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。
  •  エルゾンリス点滴静注 1000µg
    •  本製剤の使用に当たっての留意事項については,「タグラキソフスプ(遺伝子組換え)製剤の使用にあたっての留意事項について」(令和7年12月22日付け医薬薬審発1222第3号・医薬安発1222第1号厚生労働省医薬局医薬品審査管理課長及び医薬安全対策課長連名通知)により通知されたところであるので,十分留意すること。
  •  ブーレンレップ点滴静注用 100mg
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「本剤による治療は,少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。」及び「臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について,「17.臨床成績」の項の内容を熟知し,本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で,適応患者の選択を行うこと。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。
  •  ミンジュビ点滴静注用 200mg
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「十分な経験を有する病理医により,Grade1~3Aと診断された患者に投与すること。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。
  •  リブロファズ配合皮下注
    •  本製剤を「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に用いる場合,本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により,EGFR遺伝子エクソン20挿入変異が確認された患者に投与すること。」とされているので,EGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性を確認した検査の実施年月日をレセプトの摘要欄に記載すること。
       なお,当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし,本剤の初回投与に当たっては,必ず当該検査の実施年月日を記載すること。
    •  本製剤を「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に用いる場合,本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により,EGFR遺伝子変異(エクソン20挿入変異を除く)が確認された患者に投与すること。」とされているので,EGFR遺伝子変異(エクソン20挿入変異を除く)陽性を確認した検査の実施年月日をレセプトの摘要欄に記載すること。
       なお,当該検査を実施した月のみ実施年月日を記載すること。ただし,本剤の初回投与に当たっては,必ず当該検査の実施年月日を記載すること。
  •  ルンスミオ皮下注5mg 及び同皮下注 45mg
    •  本製剤の効能又は効果に関連する注意において,「本剤による治療は,抗CD20モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも2つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。」及び「十分な経験を有する病理医により,Grade1~3Aと診断された患者に投与すること。」とされているので,使用に当たっては十分留意すること。

掲示事項等告示の一部改正に伴う留意事項について

  •  アジンマ静注用1500
    •  本製剤はアパダムターゼ アルファ・シナキサダムターゼ アルファ製剤であり,本製剤の自己注射を行っている患者に対して指導管理を行った場合は,「C101」在宅自己注射指導管理料を算定できるものであること。
    •  本製剤は注入器付の製品であるため,「C101」在宅自己注射指導管理料を算定する場合,「C151」注入器加算は算定できないものであること。

関係通知の一部改正について

  • 「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和6年3月5日付け保医発0305第4号)の一部を次のように改正する。
    •  別添1第2章第2部第3節C200(1)中「及びパロペグテリパラチド製剤」を「,パロペグテリパラチド製剤,アパダムターゼ アルファ・シナキサダムターゼ アルファ製剤及びオリプダーゼ アルファ製剤」に改める。
    •  別添1別紙36「抗うつ薬」中「ボルチオキセチン臭化水素酸塩」の次に「ズラノロン」を加える。

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