2021年10月1日号
パクリタキセル(アルブミン懸濁型)注射剤については,製造販売業者において,製造工程に関する定期的な検証において再評価の必要性が生じたため,製造停止されており,10月以降安定供給に支障が生じることが予想されています。
また,これを受けて,代替薬(パクリタキセル等)についても,今後需要の増加が見込まれているとのことです。
パクリタキセル(アルブミン懸濁型)注射剤は,乳癌,胃癌,非小細胞肺癌,治癒切除不能な膵癌に対する適用を有していますが,特に治癒切除不能な膵癌に対しては必要度の極めて高い薬剤とされています。
ついては,日本臨床腫瘍学会,日本癌治療学会,日本膵臓学会,日本胃癌学会,日本乳癌学会,日本肺癌学会の情報等を参考とした対応が,厚労省から下記のとおり示されましたので,ご協力をお願いします。
記
1.パクリタキセル(アルブミン懸濁型)注射剤については,既に治療を継続中の場合を優先すること。胃癌・乳癌・肺癌の場合には,代替治療(パクリタキセル等)を検討いただきたいこと。
2.新規に治療を開始する場合には,まずは代替治療を積極的に検討いただき,代替治療への切替えが困難な膵癌やアルコール不耐(パクリタキセルへの代替困難)の患者に使用を優先いただきたいこと。
3.パクリタキセル(アルブミン懸濁型)注射剤及びその代替薬(パクリタキセル等)については,買い込みは厳に控えて頂き,当面の必要量に見合う量のみの購入をお願いしたいこと