京都府医師会 創立74周年を迎えるにあたり

 令和3年11月3日,府医は創立74周年を迎えました。
 白寿4名,米寿31名,長寿54名の祝福を受けられる先生方,また,叙勲受章者3名,褒章受章者1名,大臣表彰受賞者9名,保健文化賞受賞者1名,日本対がん協会賞受賞者1名,永年在任役員・代議員5名,永年勤続教員・職員2名の表彰の栄に浴されました先生方におかれましては,誠におめでとうございます。
 本来であれば,例年のように創立記念式典を開催し,ご祝意を申し上げるべきところではございますが,新型コロナウイルス感染拡大防止のため,誠に残念ながら,本年も開催を中止させていただくこととなりました。
 会員の皆様に感謝をお伝えする行事が実施できないことは非常に残念ではございますが,何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
 さて,京都府では,昨年1月に新型コロナウイルスの感染者が初めて確認されてから現在まで約2年の間に,感染拡大にともなう緊急事態宣言・まん延防止等重点措置を幾度となく経験いたしました。この間,会員の皆様には,PCR検査体制から診療・検査医療機関へのご協力をはじめ,自宅療養者および宿泊療養者の健康観察,さらにはワクチン接種において,過去に経験をしたことのない困難な状況の中で,医療現場で感染リスクと闘いながらも,強い使命感をもってご尽力をいただいたことに改めて敬意と感謝の意を表します。
 新型コロナウイルス感染症は,平時には気が付かなかった医療の大切さを再認識する契機となりました。必要なときに必要な医療が受けられるという我が国の医療体制を絶対に守らなければならないと決意を新たにするとともに,災害とも言うべきパンデミックの状況下において,必要な医療を切れ目なく提供するためには医師・医療機関の連携がいかに重要であるかを改めて確認することができました。これまでの対策を振り返り,検証することで次の感染拡大の波と今後の新興感染症に備えるとともに,コロナ後も安心,安全な社会を目指し,必要な医療を担うために,府医として力を尽くす所存です。
 まだまだ医療分野には様々な課題が山積しておりますが,これからの10年先,20年先をしっかりと見据え,より良い方向へ進めるよう医師会の責務を全うしてまいりたいと思いますので,今後も益々のご指導・ご鞭撻・叱咤激励をお願い申し上げます。

 令和3年11月3日

一般社団法人京都府医師会 会長  松井 道宣

 

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