2022年4月1日号
理事 福島 達夫
亀岡市は京都市の西隣に位置し、南部は大阪市と兵庫県に隣接している山間部に位置しています。京都駅からは快速電車で20分、五条大橋まで15kmと、さほどの距離はありません。人口は9万人弱で、京都のベッドタウンとして位置付けられています。京都と亀岡を結ぶ交通機関はJRと国道9号線、京都縦貫道、それに保津川下りとトロッコ列車ですが、後二者は観光専用で料金も高いため実用している例は聞いたことがありません。したがって、JRか道路交通に依存しているのが実情です。JRは保津川(桂川)脇に敷設され、京都縦貫道も国道9号線も老ノ坂峠に敷設されているため、気象条件でしばしば封鎖され、陸の孤島と化してしまう欠点もあります。京都の方にしてみれば、「保津川ってなんやねん?」と思われるかもしれません。京都市内では桂川と呼ばれている川を、亀岡より北では保津川と呼びます。もっとも太秦あたりの方は大堰川と呼ぶようです。「桂離宮があるから桂川や」、「いやいや明智光秀の命令で、保津から嵐山への川上交通を確立したから保津川や」、「いやいや、秦氏が大堰を造ったからこの川は氾濫せんようになったさかい大堰川や」。それぞれの言い分があるようですが、東京の人と話をするときには桂川と言っている自分が情けなく思います。
最近では、「もう一つの京都」だとか、「霧の京都」だとか、「森の京都」だとか、挙句には「京都じゃない京都を発見♡」まで飛び出す始末。しかも♡がついていて、自虐感をマイルドにしようとする悪意すら感じます。京都ではない京都感をアピールしたいのか、それとも単に卑下しているのかわからないキャッチコピーで名の知れた亀岡市で活動する医師会。それが亀岡市医師会です。もっとも2020年からは京都サンガのホームゲームが行われているサンガスタジアムのある町として知られるようになったのはありがたい話です。
サンガスタジアムは競技場だけではなく、多くの会議室が設置されています。また、試合日にVIPラウンジとして使用されるラウンジルームは、イベントや会議としても利用できます。亀岡市医師会の理事会や、亀岡から発信される学術講演会などでもしばしば使用されています。
亀岡市医師会は2年任期で、鎌田雄一郎会長のもと現体制が2020年4月にスタートし、現在が2年目に当たります。あと数か月で任期も終わろうとしています。2020年4月といえば、COVID-19が日本に上陸したばかりで、その正体が判明したばかりで、ワクチンはおろか診療体制や診断体制も確立されていませんでした。この2年の間に、ワクチンが開発され、当医師会でも2回のワクチン接種が完了し、自治体との折衝に終始した印象があります。まさに今期の医師会はCOVID-19対応医師会であったと思います。本来ですと、山間部の医療事情についての対応であるとか、災害時の医療体制の整備など解決しておかなければならない問題は山積していましたが、COVID-19対策ですべてはかき消されたような感じです。2022年4月からは新体制で臨むこととなりますが、この頃にはCOVID-19が消えていることを期待したいところです。
医師会の懇親会でサンガスタジアムのホームゲームを観戦した時に、スタジアムの内部ツアーを開催した時のVIPルームからの写真と、霧の中のサンガスタジアムです。田舎ですが、恵まれた環境といってよいと思います。
亀岡市医師会
〒621-0804
亀岡市追分町馬場通り21-12 石川ビル3階
TEL:0771-24-3531 FAX:0771-24-4030
H P:http://kameoka-ishikai.jp/
e-mail:k-ikai@ace.ocn.ne.jp
会 長:鎌田 雄一郎
会員数:120人(2022.2月現在)