2022年4月15日号
医薬品は,原則として承認された効能・効果および用法・用量を前提に保険適用されていますが,保険適用を迅速に行うことでドラッグ・ラグを解消する観点から,一定の条件を満たした医薬品については,今後追加される予定の効能・効果および用法・用量についても保険適用を可能とする取り扱いが,中医協総会にて了承されています。
今般,2月 25 日に開催された薬食審第一部会において,不妊治療に関する医薬品として,下記7成分 11 品目についての事前評価が行われた結果,当該品目については公知申請を行っても差し支えないとの結論となりましたので,お知らせします。
▷4月1日から保険適用が可能となった医薬品
1.一般名:精製下垂体性性腺刺激ホルモン
販売名:①フォリルモンP注 75,同注 150
② uFSH 注用 75 単位「あすか」,同注用 150 単位「あすか」
会社名:①富士製薬工業株式会社
②あすか製薬株式会社
追記される予定の効能・効果:
生殖補助医療における調節卵巣刺激
追記される予定の用法・用量:
通常,150 又は 225 単位を1日1回皮下投与する。
患者の反応に応じて1日 450 単位を超えない範囲で適宜用量を調節し,卵胞が十分に発育するまで継続する。
追記される予定の注意喚起
※なお,本剤の自己注射の詳細については各社が作成する資材(取扱説明書)を参考とすること
2.一般名:セトロレリクス酢酸塩
販売名:セトロタイド注射用 0.25mg
会社名:日本化薬株式会社
既承認効能・効果:
調節卵巣刺激下における早発排卵の防止
追記される予定の用法・用量:
卵巣の反応に応じて本剤を投与開始し,最終的な卵胞成熟の誘発当日まで,
セトロレリクスとして 0.25mg を1日1回腹部皮下に連日投与する。
追記される予定の注意喚起
3.一般名:クロミフェンクエン酸塩
販売名:クロミッド錠 50mg
会社名:富士製薬工業株式会社
追記される予定の効能・効果:
生殖補助医療における調節卵巣刺激
追記される予定の用法・用量:
通常,クロミフェンクエン酸塩として1日 50mg を月経周期3日目から5日間投与する。
効果不十分な場合は,次周期以降の用量を1日 100mg に増量できる。
追記される予定の注意喚起
4.一般名:ジドロゲステロン
販売名:デュファストン錠5mg
会社名:マイラン EPD 合同会社
追記される予定の効能・効果:
生殖補助医療における黄体補充
追記される予定の用法・用量:
通常,ジドロゲステロンとして,1回 10mg を1日3回経口投与する。
追記される予定の注意喚起
5.一般名:メトホルミン塩酸塩
販売名:メトグルコ錠 250mg,同錠 500mg
会社名:大日本住友製薬株式会社
追記される予定の効能・効果:
多嚢胞性卵巣症候群における排卵誘発
ただし,肥満,耐糖能異常,又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。
追記される予定の用法・用量:
他の排卵誘発薬との併用で,通常,メトホルミン塩酸塩として 500mg の1日1回経口投与より開始する。
患者の忍容性を確認しながら,500mg の1日3回経口投与を超えない範囲で増量し,排卵までに中止する。
追記される予定の注意喚起
6.一般名:メトホルミン塩酸塩
販売名:メトグルコ錠 250mg,同錠 500mg
会社名:大日本住友製薬株式会社
追記される予定の効能・効果:
多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激
ただし,肥満,耐糖能異常,又はインスリン抵抗性のいずれかを呈する患者に限る。
追記される予定の用法・用量:
他の卵巣刺激薬との併用で,通常,メトホルミン塩酸塩として 500mg の1日1回経口投与より開始する。
患者の忍容性を確認しながら,500mg の1日3回経口投与を超えない範囲で増量し,採卵までに中止する。
追記される予定の注意喚起
7.一般名:レトロゾール
販売名:フェマーラ錠 2.5mg
会社名:ノバルティスファーマ株式会社
追記される予定の効能・効果:
原因不明不妊における排卵誘発
追記される予定の用法・用量:
通常,レトロゾールとして1日1回2.5mgを月経周期3日目から5日間経口投与する。
十分な効果が得られない場合には,1回投与量を5mg に増量することができる。
追記される予定の注意喚起
8.一般名:カベルゴリン
販売名:カバサール錠 0.25mg
会社名:ファイザー株式会社
追記される予定の効能・効果:
生殖補助医療に伴う卵巣過剰刺激症候群の発症抑制
追記される予定の用法・用量:
通常,成人にはカベルゴリンとして1日 1 回 0.5mg を最終的な卵胞成熟の誘発日又は採卵日から 7 ~ 8 日間、就寝前に経口
投与する。
追記される予定の注意喚起