2022年6月1日号
副会長 米谷 博夫
京都医報の“地区だより”寄稿依頼は2年ごとに順番が回って来ます、私の最初の投稿は2015年の7月でそれから連続して4回目になります。さすがにこの小さな地区で劇的な変化があるはずもなく同じような内容になりそうです。人が変われば別の視点での展開もあったかもしれませんがご容赦ください。我々の二次医療圏は舞鶴市と福知山市とともに中丹地区を形成しています。京都府の地図を見ると綾部はちょうど“ひょうたん”を右に倒したような形で面積も広いです。令和4年3月時点の推定人口は31,224人、近年毎年約500人ずつ減少しており人口密度は各市の中では一番低いです。また高齢化率も40%に迫る状況で“あやべ定住サポート総合窓口”を設置し、空き家バンク等々活用し7年間で136世帯324人の移住者を迎え全国トップレベルの実績がありますが、それでも人口減を止める決め手にはなっていません。現在医師会員は49名(A21 B23 研修医5)です。地域医療体制としては変わらず救急・リハビリ・慢性の3病院が機能分担し診療所も16+αで一応各科に対応できています。北東に福井県境に延びる過疎地区が広がり限界集落が点在し公設公営・公設民営診療所で対応し、複数の往診可能診療所からは在宅訪問診療が介護サービス事業者との連携のもとに提供されています。高度救命事案に対しては公立豊岡病院からドクターヘリが綾部市立病院前の空き地にしばしば飛来して救急搬送していただいています。この2年間の出来事としましては2020年1月元会長Y先生(享年72歳)の急逝が理事会で報告され衝撃を受けていた中、新型コロナウイルス感染症が指定感染症となりWHOが緊急事態宣言を発出し以後理事会は中止となりこの2年余開催できていません。去年のワクチン接種会場で久し振りに会員の先生方の顔を拝見した次第です。会議類は軒並み中止やWeb会議となりJRで府医会館に行くこともなくなり、踏切で見かけるJR特急はガラガラの状態になりました。綾部市の花火大会・敬老会・秋祭り・体育大会等々も中止になりましたが、綾部市内の感染者自体は去年末までは散発的なものであり少し過剰反応的な雰囲気もありましたが2022年初よりオミクロン株による急激な感染者増が始まりました。私の周辺も患者さん・介護事業関係者・保育園・小学校内での広がりをみて自分も何時感染しても不思議ではないという危機感が高まり、自身が媒介者にならないよう気を付けていた中、1月N先生(享年61歳)の急逝閉院の報が入り再び衝撃を受けました。先生とは当時の国立京都病院のレジデント時代に科目は異なりましたが同郷でもあり色々と交流があっただけに無念です。突然のことでご家族やスタッフの皆様の心労をお察し申し上げます。綾部医師会としてもまだまだ地域医療を担っていただかなければならない仲間を失い大きな痛手であります。ここに謹んでご冥福をお祈りいたします。コロナ禍に関しましては、現状早期の終息は困難と思われますので、せめて変異が緩やかになるよう願いつつ筆を置きたいと思います。
綾部医師会
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会 長:大槻 匠
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