エラヒア点滴静注100mgの使用にあたっての留意事項について

 ミルベツキシマブソラブタンシン(遺伝子組換え)製剤(販売名:エラヒア点滴静注100mg。以下,「本剤」という)について,9月16日に「葉酸受容体α陽性の白金系抗悪性腫瘍剤抵抗性の再発卵巣癌」を効能または効果として承認されました。
 本剤は視力低下をともなう角膜障害を含む眼障害があらわれ,失明に至る可能性があることから,その使用にあたっては,特に,本剤の眼障害に関する「警告」,「用法及び用量に関連する注意」,「重要な基本的注意」,「特定の背景を有する患者に関する注意」および「重大な副作用」についてご確認いただき,特段のご留意をするよう,お願いします。詳細については,下記をご参照ください。

記

1.本剤の適正使用について

  1.  本剤については,承認に際し,以下の条件が付されている。

【承認条件】(電子化された添付文書抜粋)
 医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること。

  1.  眼障害に関する「警告」,「用法及び用量に関連する注意」,「重要な基本的注意」,「特定の背景を有する患者に関する注意」及び「重大な副作用」は以下のとおりであるので,特段の留意をお願いしたい。なお,その他の使用上の注意については,電子化された添付文書を参照されたい。

【警告】(電子化された添付文書抜粋)

  1. 本剤は,緊急時に十分対応できる医療機関において,がん化学療法に十分な知識及び経験を持つ医師のもとで,本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また,治療開始に先立ち,患者又は患者の家族に有効性及び危険性を十分説明し,同意を得てから投与すること。
  2. 視力低下を伴う角膜障害を含む眼障害があらわれ,失明に至る可能性があることから,眼科医との連携のもとで使用し,本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。また,投与中は定期的に眼の異常の有無の確認(視力検査,細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査)を行い,患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うとともに,眼科医による評価を行うこと。

【用法及び用量に関連する注意】(電子化された添付文書抜粋)

  1. 本剤投与による眼障害を軽減させるため,本剤の投与期間中は人工涙液を1日4回以上使用するよう指導すること。
  2. 中等度以上の表層角膜炎又は角膜症が発現し,休薬後に投与を再開する場合には,以後のサイクルの投与開始日及びその後7日間は副腎皮質ステロイド点眼剤を使用することを考慮すること。
  3. 本剤投与により副作用が発現した場合には,以下の基準を考慮して,本剤を休薬,減量又は中止すること。

減量・中止する場合の投与量

副作用発現時の休薬,減量,中止基準

【重要な基本的注意】(電子化された添付文書抜粋)

  1. 角膜障害を含む眼障害があらわれることがあるので,以下の事項に注意すること。
  1. 本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。投与中は定期的に眼の異常の有無の確認(視力検査,細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査)を行い,患者の状態を十分に観察すること。また,眼の異常が認められた場合には,速やかに医療機関を受診するよう患者を指導し,眼科医による評価を行うこと。
  2. 本剤投与中はコンタクトレンズの装着を避けるよう患者に指導すること。
  1. 視力低下につながる霧視等の眼障害があらわれることがあるので,自動車の運転や機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に指導すること。

【特定の背景を有する患者に関する注意】(電子化された添付文書抜粋)

  1. 合併症・既往歴等のある患者
  1. 活動性若しくは慢性の角膜障害,角膜移植歴のある患者
  1. 角膜障害が発現又は増悪するおそれがある。

【重大な副作用】(電子化された添付文書抜粋)

  1. 角膜障害
  1. 角膜症(28.8%),角膜炎(6.2%),点状角膜炎(4.9%)等があらわれることがある。また,角膜障害に関連する事象として,霧視,ドライアイ,羞明,視力低下等があらわれることがある。

2026年11月1日号TOP